『The Pictorial Key to the Tarot(PART1)』を解読しながら訳していく Vol.19
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こんにちは。
前回の一文は、Vol.17に続き、パピュス著『The Tarot of the Bohemians』に掲載されたウェイトの序文に関する内容でした。
Vol.18では、より一層改良されたというタロットそのものを紹介するとともに、タロットの知識における『飾らない真実』を、可能な限り“外環”の領域に属する人々へ向けて公にする─そんな本著の目的が語られていました。
はて、、、
それはまた、私たちもこの先、かの『飾らない真実』という叡智のおこぼれに預からせていただけるということなのでございましょうか。。。
願わくば、ぜひともそのご尊顔、お目に掛かりたく存じます。
きっと、皆々さまも同じような想いを胸にされていることと存じます。
拙くも、この先も、魂を込めて翻訳、研究に努めさせていただきたく思います。
どうぞ最後まで、ごゆるりとご覧くださいませ。。。
今回の一文
今回の一文は短めです。
As regards the sequence of greater symbols, their ultimate and highest meaning lies deeper than the common language of picture or hieroglyph.
Arthur Edward Waite
『The Pictorial Key to the Tarot』より
次回の一文がぱっと見た感じ、やや長文でしたので、やはり一文ずつ見ていくことにしました。
【後日追記】実は次回の一文も短かったのです。。。
前回にも少しお話ししたのですが、本書の始まりの〝Reface(序文)〟では「どうりで、英語圏の人ですら難しいと言うわけだ!!」と二つ返事で頷けるほど、確かに意味のわからない単語が多くありました。(だからこその『ウェイト』でもあるのだと思いますが)
個人的には、「どれも適切に解読できたのでは?」という自負があるのですが、この【PART1】に入ってからは、そこまで難しい単語は、今のところは多くはないような気がしているので、けっこうさくさく進められています。
ということで、今回は文章を分けずに、そのまま見ていきますね。
残すところ、あと65ページくらいで、ようやくカードの解説の章に入れますので、私も頑張っていそいそと進めたい気持ちです。
ですが、意外かも知れませんが、私の最も見たいページは『ソードの6(Six of Swords)』かも知れません。
何故なら「絶対〝勝利〟なんて意味のカードじゃないでしょー!!」なんて豪語したものの、実際の意味は今もわかっていませんから。。。
早く知りたいです。
ですので、ある意味、最初の方になくて良かったのかも知れません。
もし、もっと早い段階で出てきていたなら、もしかすると、、、
ここまで翻訳は頑張れなかったかも知れません、性格的に。。。
では参りましょう!!
よろしくお願いいたします。
象徴の連なりが語る、言語を持たぬ深い意味
ではたった今、お伝えしました通り〝As regards the sequence of greater symbols, their ultimate and highest meaning lies deeper than the common language of picture or hieroglyph.〟を一気に見ていきたいと思います。
まず、単語や熟語の意味の整理から始めます。
・as regards → ~に関して言えば
・sequence → 連続、順序
・greater → より大きな/偉大な
・ultimate and highest → 究極且つ最高/最上の
・lies → 存在する(横たわる、在る)
・lies deeper than → ~よりも深くにある
・common → 一般的な、共通の、ありふれた
・hieroglyph → 象形文字
※これらはほんの一例です。
はい、少し多いかも知れませんが、このような単語が使われております。
そして、また新たな「~に関して」の登場です。
以前〝regarding〟という「~に関して」を扱っているのですが、同じような単語を使っているのにフォーマル度がやや違いましたので、新たに表に組み込みました。。。
| 表現 | 意味・ニュアンス | 使われる場面 |
|---|---|---|
| about | 最も一般的な「〜について」。ややカジュアルな印象 | 日常会話 カジュアルなビジネス |
| concerning | 「〜に関して」。やや硬く、問題・懸念など深刻な話題にも | 報道・公的文章 説明文など |
| regarding | 「〜に関して」。現代的で自然なフォーマル表現 | ビジネス文書 公式な連絡・案内 |
| as regards | 「〜に関して言えば」。やや格式あり、全体の話題導入に使われる | 書き言葉 論文や哲学的な語り |
| as to | 「〜について言えば」。特定の要素に焦点をあてる補足的表現 | 公式文書 説明文中の要素補足 |
| in respect of | 「〜に関して」。契約・法律文書で使われる最も格式の高い表現 | 契約書 法律関連文書 |
本当に、この本が終わる頃には一体いくつの「~に関して」が出てきているのでしょうか。
今、既に6種類ですよ、、、
残りあと、まだ250ページほどあるというのに。。。
とはいえ、こうした細かなニュアンスの違いからも、ウェイトのこだわりが垣間見えるような気もします。
では、新たな「~に関して」のご紹介も終えましたので、順番に見ていきましょう。
まず、〝As regards the sequence of greater symbols〟ですが、こちらは「より偉大な象徴の連なりに関して言えば」というような意味かなと思います。
ですが、個人的には、これは何に対して「より偉大な」と言っているのか少し曖昧な気がします。
道中に出てきてくれると良いのですが。。。
そして、次に〝their ultimate and highest meaning〟ですね。
こちらは「それらの究極且つ最上位の意味は」というような意味になるかと思います。
続く〝lies deeper than the common language〟ですが、こちらは「一般的な言語よりも深く存在する」というような意味でしょうか。
最後の〝of picture or hieroglyph〟は、「絵や象形文字という」というような意味ですかね。
今知ったのですが〝of〟って「~という」という意味があるそうです。
いつもなんとなくで訳していました。。。(大きく間違っている箇所はないと思いますが、、、)
一度、直訳に近い形でまとめます。
〝As regards the sequence of greater symbols, their ultimate and highest meaning lies deeper than the common language of picture or hieroglyph.〟
→ より偉大なる象徴の連なりに関して言えば、それらの究極且つ最上位の意味は、絵や象形文字という一般的な言語(記号)よりも深いところに存在している。
今回の一文も、特に意訳がなくとも、すっと入ってくる印象があります。
一見、あまり、まとめるようなことがないように思えますが、微妙にセンサーが作動した箇所があります。。。
もうしばらくお付き合いいただけますと嬉しいです。
では、まとめに入ります。
まとめ|結論・解説・考察
改めて、今回の一文をご紹介します。
As regards the sequence of greater symbols, their ultimate and highest meaning lies deeper than the common language of picture or hieroglyph.
Arthur Edward Waite
『The Pictorial Key to the Tarot』より
そして、今回の直訳です。
より偉大なる象徴の連なりに関して言えば、それらの究極且つ最上位の意味は、絵や象形文字という一般的な言語(記号)よりも深いところに存在している。
また、これまでの流れも把握できた方がわかりやすいと思うので、改めて前回の結論もお伝えしておきます。
この著作は(既に述べたように)、より一層改良されたカードそのものを発表するとともに、外環に属する領域において可能な限り、それらに関して飾らない真実を伝えることを目的としている
最後に、本文の内容をより忠実に整えた(当サイト比)訳がこちらです。
より重要な象徴の連なりに関して、それらの究極且つ最も本質を捉えた意味は、絵や象形文字のように誰もが共通して意味を読み取れるような表現より、もっと深いところに存在します。
このようにしました。
いかがでしょう?
ではここからは、先ほどお伝えしました通り、センサーが作動した件について、少しだけお話しさせてください。。。
解説・考察
はい、えーと、、、
「何が引っ掛かっていたのか?」という点についてなのですが、それは今回の、この一文の中にある〝greater (symbols)〟の部分ですね。
恐らくこれは、みなさんもお察しの通り『大アルカナ』に相当するものだと思います。
ですが、以前、何処かでもお話ししましたように、ウェイトはこの『The Pictorial Key to the Tarot』が始まる、ほぼ1番最初の辺りで自身のタロットについてこう記述しているんです。
With 78 plates, illustrating the Greater and Lesser Arcana,
from designs by Pamela Colman Smith.
自身のタロットのことを「カード(cards)」とは呼ばず、『plates』と、まるで1つ1つが絵画のように、芸術作品のような呼び方(数え方)をしているのですね。
そしてご存じ、巷では大アルカナや小アルカナのことを「Major Arcana/Minor Arcana」とは呼んでいますが、この文章を見てもわかる通り、ウェイト自身は自分たちのタロットについてはそう呼んでいないのが見て取れますよね?
そうです。
ウェイトは、大アルカナのことを『Greater』と、そして小アルカナのことを『Lesser』と呼んでいるのです。
あっているかはわかりませんが、以前この〝lesser〟についての考察も述べているので良かったら見てみてください。▶▶こちら
ちょっと「どやっ!!」と言ってしまいますが、今日まで、私は、誰1として、このことについて言及している人(サイト)は見たことがありません。
ですから、もしかしたら根本的に私の考え方が間違っている可能性も大いにあり得るのですが、今のところ、このことについて明確な内容は記されていないので、私はこの解釈が今のところは正しいと思って進行しています。
そう、ですので、大まかには、この〝greater (symbols)〟は『大アルカナ』ことを指すのは間違いないのだと思うのですが、ですがわかりますかね、、、
伝えたいことが上手く伝わっていると良いのですが、もし本当に『大アルカナ』のことをだけ示したかったのであれば、私は〝Greater Arcana〟と記述するのではないかな?と思うのです。
まぁ、ですが、だからと言って然程大差はないような気もしないでもないですが、こういう小さな部分にも、ウェイトって細かく気を配っているじゃないですか。
ですから、もしそうだとするならば、これを伝えてあげなければ、ここは一生、多分多くの方たちが「大アルカナ」として終えてしまうところだと思うんです。
ですが個人的には、カードそのものというよりも、もうちょっと何と言いましょうか、、、
それが『連なる』と訳した部分にも繋がってくるのですが、、、
例えばですが、ウェイト=スミスタロットのカード1枚1枚には、それぞれに多くの象徴が描かれています。
そして、その象徴は大きいものから細かいものまで様々で、それらの象徴を幾通りにも組み合わせることによって、無限に、言語を持たない意味のようなものが生み出される、、、というようなことを言ってきていますよね。
その大小様々な『象徴』についても、けっこう細かく扱ったことがありますので、宜しければ『こちら』を見てみてください。▶▶こちら
ですから、なんとなくですが、私的にも、カードそれぞれという感じの『個々』を表したかったのではなく、より広い意味での『象徴』を表したかったのですね。
『大まかには大アルカナのことであってるだろう。しかし、敢えてそうとは言わない。だって本人が書いた記述を見ればそれは一目瞭然じゃないか。。。』というような理由から、このような経緯に至ったわけなのですが、個人的には、ある意味これこそ『象徴』と呼べるものでもあると思うのです。
読んでくださっている方に若干の混乱を招いてしまっていないかいささか心配ですが、きっとこれまで『タロットの世界』を熱心に読んでくださっている同志、いえ、同じく研究員の皆さまであれば、きっとこの言葉の意味をご理解いただけるはずです。。。
ねっ?
ですよね?
また、最終的な訳では〝greater〟を単に「偉大な」とするのを止めました。
理由は簡単で、こちらも以前どこかでお話ししたのですが「ウェイトはあまり小アルカナをそこまで重要視していない」というような文面がどこかにあると聞いたことがあったので、『ならその反対は〝重要だ〟』になりますから、ですから『重要な』にしました。
仮に『意味』という意味があるとして、「(意味において)〝より偉大な意味〟」と言われても、全然ぴんと来ませんでした。
ですが、ウェイトが言う『小アルカナをあまり重要視していない』ということが前提にあってこそではありますが、『より重要な』であれば、より自然ですし、いたって普通に聞こえるなと思いました。
『連なる』と訳したのも、単に数字や文字の配列という感じにしたくはなく、縦にも横にも斜めにも、そして更に奥深くにも、いかようにも続いているというような意味を込め『連なる』にしました。
最後に『最も本質を捉えた意味』と訳した理由も、前者の理由と似たようなものにはなりますが、普通に「最高位の意味」「最上位の意味」としたら、言葉としての意味でなら何を言っているのかはわかりますが、正直私にはそれが何を指すのか、いまいちわかりづらかったです。
ですが、つまるところ、これが何を意味しているかは言うまでもなく、タロットの、言うなれば本質的な意味に他ないだろうということは容易に想像できたので、そのようにしました。
少し偉そうに、そして、もっともらしい言い方をするのが許されるのであれば、、、
全体的に、単語を見たままの意味に寄りかかるのではなく、原文が伝えようとしている「ふわっ」としたような部分にも目を向けていきたいんですよね、出来る範囲にはなりますが。。。
できれば見逃さないようにしていきたいんです。
と、そんなことをお伝えしたばかりなのにすみません。。。
ここからは、一度はこの記事を完成させたものの、後から「ん?」と気になり追記した部分になります。
結局こうして、いつも長くなってしまい本当に申し訳ないです。。。
ですが、いきます!!
読み返してるうちにまた「一般的な言語って何だ?」という点がやけに気になってしまいました。
自分で訳しておいてなのですが、「そもそも絵やら象形文字とやらは、仮にも言語だとしても、、、〝一般的〟ってなんぞや?」となりました。
「そもそも言語って一般的じゃない?既に。。。」とも思いました。(その国ごとによって、という縛りはありますが)
そして再度、訳の練り直しが始まったのですね。
「一般的、、、あぁ、『誰にでもわかるようなこと』と言いたいのかな?」と思いました。
そして、「あっれぇ~?これはまた皮肉みたいなものが込められてるのかしら~?」という視点が生まれました。
「簡単な一文だな~」なんて思って無警戒でしたが、そう見えてしまったら段々と「そっか、ウェイトだった!!」と思いました。
要は、『絵や象形文字といったような、絵や図、記号などを見て、それが何かを瞬時に悟れるようなものではない』というようなことが言いたいのだと思ったのですね。
ですので〝common〟を単に「一般的に」とはせず、しつこいと思われてしまうかも知れませんが、敢えて『誰もが共通して意味を読み取れるような表現』としました。
まぁ、ずっと同じようなことを言ってはいるでのすが、、、
危うくここでのウェイトマジックを見逃してしまうところでした。
ぎりぎりですが、気付けて良かった^^
では、今回はここまでです。
最後まで見てくださり、ありがとうございました。
また次回。


