『The Pictorial Key to the Tarot(PART1)』を解読しながら訳していく Vol.20

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『The Pictorial Key to the Tarot(PART1)』解読・翻訳シリーズ第20回のアイキャッチ画像。ウェイト=スミスタロットを徹底追究し、表面的な解釈を超え、より魅力的なタロットの世界へ!!

前回、「次回は長文!!」とお伝えしたのですが、実は1つピリオドを見落としていました。

というわけで、今回は非常に短い一文になります。

ですが、そのような短い一文すらも油断ならないのが憎いこの殿方、Arthur Edward Waite(=ウェイト)なのでありまして。。。

前回も、それほど長くはない一文の中に、非常にわかりづらい皮肉をしれっと忍ばせてくるという、匠の技を見せつけられました。

そんな前回の一文では、『主には大アルカナ(とはいえ、本当はそれよりもっと広く深い〝象徴〟を指していると思います)に関して、それらの持つ究極的な本質は、絵や図、記号といった誰もが一目見て意味を読み取れそうな表現ではなく、もっと深いところに存在している』ということが述べられていました。

前回の記事は▶▶こちら

次回こそ少し長めの文章になりますので、もしかしたら、今回の内容は少し物足りなさを感じられるかも知れません。

とは言え「まぁ、そんなこともあるよね♪」なんて、ゆったり見守っていただけましたら幸いです。

何しろ、まだ6月だというのに暑いですからね。。。

流しそうめんのように「さ~っ」と涼やかに、流れるままに楽しんでいただければと思います。

氷の器に冷たい水とそうめんが盛られ、手前には氷製のおちょこに入っためんつゆと箸が添えられている。背景には緑の木々が広がり、涼しげな夏の雰囲気を感じさせる構図。
リアルタイムでご覧いただいている皆さまに、少しでも〝涼〟をお届けできますように。

今回の一文

では、今回の一文です。

This will be understood by those who have received some part of the Secret Tradition.

Arthur Edward Waite
『The Pictorial Key to the Tarot』より

過去1~2番くらいの短い文章が出てきました。

しかし、冒頭でもお伝えしましたように『油断は禁物』です!!

見逃しがないようしっかり見ていきたいと思います。

では、よろしくお願いいたします。

理解しようとする者にのみ与えられる秘義の扉|ウェイトの思想

はい、ではThis will be understood by those who have received some part of the Secret Tradition.です。

決して手を抜いているわけではないのですが、普通に難しい単語や熟語がないので、前から順番に見ていきます。

まず〝This will be understood〟ですが、こちらは「これは理解されるであろう」というような意味になります。

私の好きな受動態ですが、なんと未来型の受動態になっていますね。

そして〝by those〟「~な人たちによって」というような意味で、どのような人たちかというのが〝who〟以降に書いてあります。

それが〝who have received some part of the Secret Tradition〟になるわけなのですが、まず〝who have received〟「受け取ったことのある」という意味になると思いますが、こちらには「既に受け取っている」というようなニュアンスが含まれるかと思います。

そして〝some part〟「いくつかの部分・ある部分(一部)」というような意味で、最後の〝of the Secret Tradition〟「秘密の伝承の」というような意味かと思います。

個人的にも少し物足りなく感じますが、そうは言ってもこれでおしまいなので、、、一度まとめます。

〝This will be understood by those who have received some part of the Secret Tradition.〟

これは、秘密の伝承の一部分でも受け取ったことのある者によって理解されるであろう。

終わってしまいましたね。。。

特に言うことがない気がしますが、無理矢理でもポイントのようなところを見付けたいところであります。

ちなみに『これは』というのは、前回の『本当のタロットの意味のようなものは、絵や図、記号からわかるようなものではなく、もっと深いところに存在している』と言っていたことだと思います。

では早々『まとめ』に入ります。

透明な氷の塊が複数積み重なっている様子。涼しげで清潔感のある質感が伝わる。
リアルタイムでご覧いただいている皆さまに、少しでも〝涼〟をお届けできますように。その2
(冬に見ている方はごめんなさい)

まとめ|結論・解説・考察

では、改めて今回の一文をご紹介します。

This will be understood by those who have received some part of the Secret Tradition.

Arthur Edward Waite
『The Pictorial Key to the Tarot』より

そして、今回の一文の、割と直訳に近い形の訳です。

これは、秘密の伝承の一部分でも受け取ったことのある者によって理解されるであろう。

また、これまでの流れも把握できた方がわかりやすいと思うので、改めて前回の結論もお伝えしておきます。

より重要な象徴の連なりに関して、それらの究極且つ最も本質を捉えた意味は、絵や象形文字のように誰もが共通して意味を読み取れるような表現より、もっと深いところに存在します。

最後に、本文の内容をより忠実に整えた(当サイト比)訳がこちらです。

これは、ほんの僅かにでも秘義を継承している者であれば、理解できることでしょう。

そこまで、すごく何かが変わったわけではないのですが、『少しでもわかりやすく』を追求した結果、このような形になりました。

少しだけ解説をしますね、少しだけ。。。

解説・考察

はい、では少しだけ解説をと言いますか、考察を述べたいと思います。

この一文は、一見やや排他的(わかる人だけわかっていればいいという)な印象が見受けられます。

ですが、もしそうなのであれば、これまでの取り組み全てが無意味と言いましょうか、そもそも努力する必要自体がなかったのでは?と感じます。

確かにこの一文は、「わかる人だけわかっていればいい」=「わからない人はわからなくていい」とも読めるのですが、どちらかと言えば、「きちんとしたタロットを学んでほしい」というウェイトの願い(悲願?)が込められているような一文に感じました。

それは、先ほどからお伝えしていますように、「わかる人にだけわかればいい」という立場であれば、そもそもこの本や、ウェイトの活動そのものも必要なかったはず、、、と思ってしまうからです。

団の中だけで、あーでもないこーでもないと議論していれば、それで良かったわけですから。。。

むしろ、これはちょっとした「ふっかけ」のようなものであり、「理解しようとしてくれる気持ちがある人こそ、進みたまえよ」という、少し挑発的な対応、、、お誘いのようにも感じられませんか?

また、以前の一文にもありましたが、ウェイト=スミスタロットには「意味」という意味は存在しておらず象徴から〝読み取らせよう〟とするものであって、でもそれは絵や図、記号、象形文字のように万人に共有される意味とは別のものだと、そのようなことを、これまでに、さまざまな表現を通して繰り返し伝え続けています

ある意味、「答えと呼べるものがそもそも存在しない」とも言えるわけで、単に「象徴を読み解く」と言っても、それは一朝一夕で身につくような話ではないことは、これまでの記事を読んでくださっている皆さんなら、もう実感されていることだとも思います。

個人的には、これはタロットだけに限られた話ではないと感じていて、「目に見えるものがすべてではない」という、ある種、本質的なメッセージも込められている気がします。

要は、、、

簡単な道のりではないけれど、(ウェイトなりの)正しく導く用意はできている。
だからこそ、「ついてきたまえよ!!」と呼びかけるような、さまざまな葛藤や思いを抱えた上で差し出された、ウェイトなりの『招待状』なのではないでしょうか?

そうしてまた私たちも、その招待状に誘われるがまま、ここまで歩んできたのだと思います。。。

気付けば、随分と長らく時を共にしておりますね。

函館の海に広がる、冬の夕焼け空。1月、寒さのなか穏やかな波が立つ北海道の沿岸風景。
リアルタイムでご覧いただいている皆さまに、少しでも〝涼〟をお届けできますように。その3

まだまだ先は長いですが──ふと思い出していただけた時には、また遊びにいらしてくださいね。

では、今回はこれで終わりになります。

最後まで見てくださり、ありがとうございます。

また次回。

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