オカルトとは?|ウェイトの思想をより深く理解するための基礎知識・考察・まとめ ~曖昧な境界線に終止符を~

~オカルトや魔術、神秘学、ミステリーといった、わかるようでわかりづらい概念の違いを明確にし、ウェイトの思想を理解する上で不可欠な知識を整理する~
序章:なぜこれらを整理する必要があるのか?(Intro:Why Clarify These Concepts?)
オカルト、魔術、神秘学、ミステリー、、、etc
私たちは、これらの言葉の意味を正しく理解できているだろうか?
インターネットには様々な情報が飛び交っています。
それらは私たちの助けにもなりますが、混乱を招く場合も多くあります。
現に今、当サイトでは Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)の著作である『The Pictorial Key to the Tarot』の解読、及び翻訳を努めておりますが、私自身、この混乱に頭を悩ませることもしばしば。。。
〝オカルト〟〝魔術〟〝神秘学〟〝ミステリー〟これらのような言葉は常に混同され、そしてそれがそのまま拡散され、長年、それぞれの意味が曖昧なまま使われているのが現状と言えると思います。
もはや、修正は不可能です。
それらは、ウェイトの思想や、彼の扱っている象徴体系をより正確に理解することを困難にさせます。
よって本記事では、混同されがちなさまざまな概念について、私自身の理解を整理すると共に、当サイトの定義として提示することにいたします。
かなりの超大作です。
スマートフォンのような端末で見ても、なるべく見やすくなるよう心掛けてはいますが、何せ膨大な量ですので、可能であればPCでご覧いただくことをおすすめいたします。。。
いざ「オカルトとは?」「神秘学とは?」さまざまに誤解されがちな分野を明確化し、曖昧な情報に振り回されることに終止符を打ちたいと思います。
もくじ
- 序章:なぜこれらを整理する必要があるのか?(Intro:Why Clarify These Concepts?)
- 第1章:オカルトとは何なのか?(What is Occultism?)
- 第2章:オカルト vs ミステリー(Occultism vs Mystery)
- 第3章:オカルトを理解するための関連知識(Occultism Essentials)
- 第4章:本当にオカルト?スピリチュアルや霊能力などの混同されがちな概念を整理する(Occultism Misconceptions)
- 第5章:神秘学(Mysticism)
- 第6章:まとめ—ウェイトの思想をより正確に理解するために(Occultism Summary)
第1章:オカルトとは何なのか?(What is Occultism?)
まず「オカルト」と聞いて、ミステリーやホラーを想像する人がいらっしゃるかと思います。
私もそうでした。
しかしそれは大きな誤解です。
〝オカルト(Occultism)〟とは、本来「隠された知識」や「秘教的な学問」というものを指します。
それには占星術、錬金術、カバラ、儀式魔術、タロットなどが含まれます。
ウェイト自身、この秘教たる知識の重要性を感じ、黄金の夜明け団、フリーメイソン、薔薇十字団などといった魔術団体(結社)に関わりつつ、この『秘教的な知識』を体系化、そして研究、実践することにより、哲学的な探求を深めていったと言えます。
物凄くフランクな言い方になりますが、いつもお伝えしています通り、ウェイト=スミスタロットはとても壮大な世界観を持っています。
1枚1枚のカードから、さまざまな意味が見出せるようになっており、そしてどういうわけか、それを活用することにより人生や(自分も含めた)人の心というものの理解するためのヒントが、広く共有されています。(※厳密には作者本人が『タロットは意味を持たない』と明言しています)
ウェイト=スミスタロットには、そのような仕組みが施されている、というわけです。
彼のタロットは、単なる娯楽ではありません。。。

誤解されやすいポイント
・「オカルト=心霊現象」ではない
→ 心霊現象は超常現象でもあり、完全にオカルトとは別物
・「オカルト=ミステリー」ではない
→ ミステリーは物語や娯楽の1つであり、思想の探求ではない
・「オカルト=魔法」ではない
→ 魔術はオカルトの一部だが、ファンタジーの魔法とは異なる
第2章:オカルト vs ミステリー(Occultism vs Mystery)
オカルトとミステリーはよく混同されますが、それには理由があります。
ミステリー(Mystery)は「謎解きや探偵もののストーリ」を指すジャンルであり、基本的にはフィクションで、物語として楽しむものですよね。
一方、オカルト(Occultism)は、正式な学問として確立されているわけではありませんが、秘教的な知識の研究や探求のことを指し、学問的な背景を持ちます。
- ミステリーでは物語の要素としてオカルトを取り入れることがよくある
→ これが混同の一因 - オカルトは「現象の解明」ではなく「象徴や知識の探求」
→ ミステリーとは目的が異なる
この違いを理解することにより、ミステリーというジャンルが持つ魅力と、ウェイトの思想に基づく秘教的な探求を、混同することなく、それぞれの独立したものとして捉えることができると思います。
第3章:オカルトを理解するための関連知識(Occultism Essentials)
ウェイトの思想をより正確に理解するためには、以下の秘教的な分野の知識が不可欠です。
たった1枚のカードにこれだけ多くの知識が秘められているんです。
ウェイト=スミスタロットのたった1枚のカードを見て、誰がこんなにも壮大な背景を想像できるでしょうか?
私がしつこく「壮大だ」「壮大だ」と言うのは、これのせいです。
昨日今日できたものではないんですよ。
遥か彼方古の時代より、世界中の多くの人の夢や希望や思いが受け継がれたものなんですね。
私もまだまだ学びの途中ではありますが、人生という限りある時間の中では、とても究められそうにありません。
ですが、これらの知識を深めることで、ウェイト=スミスタロットの象徴が、どのように構成されているのか、より深く知ることができると思います。

神話(Mythology)
神話は、一見ただの伝説や物語のように見られがちですが、実はそればかりではありません。
神話は単なる物語ではなく、社会の価値観や知識を映し出す鏡として、長きにわたり受け継がれてきました。
確かに神話は、歴史の中で語り継がれた物語とも言えますが、神話には、世界の成り立ちや、人間の本質を象徴的に表す知識が深く刻み込まれています。
そう、、、「神話」ってただの物語なのではなく、深い知識の集大成とも言えるものなんですよね。
「神話」と聞いて、もしかしたら抵抗がある方もいらっしゃるかも知れませんが、漫画を読んで学ぶことがあるように、アニメを見て感じるものがあるように、個人的にはそれらとあまり変わりないと思っています。
ですが実際は、今日本にある数多くの作品も、神話が基盤となっていることは実は物凄く多いのです、私たちが知らないだけで。。。
きっとみなさんの中にも、熱狂的なファンの方がいらっしゃると思います。
例えば、、、
- 『聖闘士星矢』(ギリシャ神話)
- 『遊戯王』(エジプト神話)
- 『進撃の巨人』(北欧神話)
- 『FINAL FANTASY』(シリーズによってさまざま)
- 『ロマサガ』(同じくシリーズによってさまざま)
- 『もののけ姫』(日本神話)
また、実際に私はほとんど読んだことがないのですが、神話ベースとは言えないかも知れませんが、『エヴァンゲリオン』なんかも、私の知っている限りでは(例えば使徒とか)キリスト教から取り入れているものがあるんだなということが伺えます。
こちらもベースとまではいかないかも知れませんが『風の谷のナウシカ』の主人公ナウシカも、確か『オデュッセイア』というギリシャ神話に出てくるナウシカア女王という素敵な女王様から取った名前だったと思います。
このように、私たちが知っていて当然のような、日本の名だたる作品の数々は、神話がベースとなっていたり、取り入れられていたりするものが多くあります。
無理に勧めるつもりはありませんが、このように娯楽や趣味のような1つのコンテンツとして見てみますと、神話もとっても面白いです。
今はYouTubeなんかでも、非常に完成度の高い神話動画が多くあげられているので、興味があればぜひ見てみてください。
そして、今回の主役である〝オカルト〟(占星術や錬金術、タロットなどの秘教的な思想)も、この神話が基盤となっていることがほとんどです。
ですので、オカルトをより深く理解するためには、まず神話を抑えることが近道、と言っても過言ではないかも知れません。
ではここからは、数ある神話の中でも代表的なものと、神話が各オカルトに与えた影響なんかをお話ししていきたいと思います。
神話のジャンル(Mythological Genres)

まず、神話に関する用語として、これらのような言葉を耳にしたことがあると思います。
- 英雄伝説(Heroic Legends)
ー試練を乗り越え成長する旅の物語 - 創世神話(Creation Myths)
ー宇宙や人類の起源を語る物語
よく、これそのものが神話と捉えられてしまうことがあるようなので一応お伝えしておこうと思ったのですが、これらは物語のタイトルではなく、あくまで〝ジャンル〟というものなんですね。
『ミステリー』『ファンタジー』『SF』『恋愛もの』とか、物語をそんなふうにジャンル分けするじゃないですか?
それと一緒で、神話にはこのような分類の仕方があります。
他にも「死後神話」「自然現象系神話」「文明発展系神話」などさまざまなジャンルがあり、みなさんも1度は耳にしたことあるような神様がきっと出てきます。
もしかしたら一般的には「ギリシャ神話」や「エジプト神話」といった国名が付いたものの方を「ジャンル」と呼んでいるかも知れませんが、私はそれは違うと思っていて、それらは〝カテゴリ〟と呼ぶ方が適切だと思っています。
そのような認識もあるかなと思ったので、念のため、このような説明をしましたが、〝神話のジャンル〟は物語の名前ではない、ということを知っていただけたらいいかなと思います。

また、ここではあまり堅苦しい話はなし(既に時遅しかもしれませんが、、、)にしたいですが、例えば歴史的な面から見ても、その時その時の王様が自分の権力を表すために神話を使ったという例が数多く存在しています。
同じ内容なのに違う名前の神様がいるのは、王が変わる度に、自分の都合の良いように、物語の内容を変えてしまうからなんですね。
「我こそは○○神の生まれ変わりである!!」というような。。。
ですが、それはある意味、それほどまでに神話の持つ影響力が強大であったということも伺えると思います。
神話は単に昔話やおとぎ話のようなものではなく、時代ごとに政治や文化と深く結び付いているので、そういう見方も1つの楽しみ方だと思います。
時代や地域によって神様の名前が変わったり、人によっても作品の呼び方が違ったりするのですが、一例として、各国の神話を少しずつご紹介させていただければと思います。
メソポタミア神話(Mesopotamian Mythology)
・紀元前4000年頃~
世界最古の神話と言われ、シュメール神話やアッカド神話、他にもバビロニア神話やアッシリア神話などを含み、『ギルガメッシュ叙事詩』が特に有名。
ー創世神話:『エヌマ・エリシュ』など
ー英雄伝説:『ギルガメッシュ叙事詩』など
ー死後神話:『イシュタルの冥界下り』など

エジプト神話(Egyptian Mythology)
・紀元前2500年頃~
ヘリオポリス神話、メンフィス神話、ヘルモポリス神話などがある。
ー創世神話:『ヘリオポリス神話』など
ー英雄伝説:『ホルスとセトの戦い』など
ー死後神話:『死者の書』など

黒いジャッカルの頭を持つと言われています。
インド神話/ヴェーダ神話(Indian Mythology/Vedic Mythology)
・紀元前1500年頃~
『リグ・ヴェーダ』などの聖典が成立し、ブラフマーやヴィシュヌが登場。
ー創世神話:『リグ・ヴェーダ』など
ー英雄伝説:『ラーマーヤナ』など
ー死後神話:『輪廻転生(サンサーラ)』など

ギリシャ神話(Greek Mythology)
・紀元前1200年頃~
ホメロスの『イリアス』『オデュッセイア』などが神話の基盤。
ー創世神話:『神統記』など
ー英雄伝説:『イーリアス』『オデュッセイア』など
ー自然現象系神話:『ポセイドンの怒り』など

実は〝怒れる神が世界を水で裁く〟という神話は各地で見られます。
北欧神話(Norse Mythology)
・紀元前1000年頃~
オーディンやトールが登場し、後に『エッダ』に記録される。
ー創世神話:『ユミルの神話』など
ー英雄伝説:『ベオウルフ』など
ー文明発展系神話:『オーディンのルーン文字』など

北欧神話とアメリカン・ヒーロー的神話のコラボレーション。
(かなり自由にアレンジされていますが)
ケルト神話(Celtic Mythology)
・紀元前500年頃~
アイルランドやウェールズを中心に語られ、後に『マビノギオン』などに記録される。
ー創世神話:『侵略の書』など
ー英雄伝説:『クー・フーリンの物語』など
ー文明発展系神話:『ダグザの大鍋』など

実はルーツはケルト神話ではなく北欧神話なんだとか。
(私はケルト推しなのでそんなの知りませんが笑)
日本神話(Japanese Mythology)
・紀元712年~
『古事記』『日本書紀』に記録され、イザナギ・イザナミの創世神話が語られる。
ー創世神話:『古事記』『日本書紀』など
ー英雄伝説:『ヤマトタケル伝説』『スサノオのヤマタノオロチ退治』など
ー自然現象系神話:『火の神カグツチ』など

ユダヤ教&キリスト教(Judaism & Christianity)
・紀元前2000年頃~/紀元前1世紀以降
ユダヤ教を基盤に発展し、聖書に記録される。
ー創世神話に近いもの:『創世記』など(ユダヤ教由来)
ー英雄伝説に近いもの:『出エジプト記』など(ユダヤ教由来)
ー死後神話に近いもの:『イエス・キリストの復活』など(キリスト教由来)

この〝3〟という数字、実はオカルトや神秘思想にも深く影響を与えていたりします。
聖書は神話ではないと思いますが、個人的には神話に似た要素があるかな?と思っています。
また、ウェイトが熱心なキリスト教徒だったこともあり、聖書を知ることはカードの理解を深める一助となると考えています。(例えば「恋人たち」のカードとか)
そのため、参考程度にお伝えしておきました。
神話と占星術(Mythology & Astrology)
占星術は、天体の動きが人間の運命や性格を読み解く体系として古来より発展してきました。
星座や惑星の名称の多くは神話に由来し、神々と天体の繋がりは占星術の基盤を形成しています。
オカルトの世界では、基本的には西洋占星術が中心となり、秘教や魔術と深く関わり合いながら『宇宙の法則』として受け継がれています。
- 惑星と神々の対応
∟ 例:木星=ゼウス、金星=アフロディーテ - 黄道十二宮の神話的起源
∟ 例:牡羊座=金羊毛伝説、双子座=カストルとポルックス - 天体の動きと神話的な時間の概念
∟ 例:バビロニア神話の月周期、ギリシャ神話の昼夜支配 - 神話的象徴の占星術的解釈
∟ 例:土星=クロノス、海王星=ポセイドン

では誰が〝神が在る(いる?)〟と言い始めたのでしょうか。。。
神話と錬金術(Mythology & Alchemy)
錬金術は、単なる金属変化の技術ではなく、物質と精神の変容を追求する哲学です。
神話から影響を受け、ヘルメス主義や四大元素の理論を基盤に発展しました。
「賢者の石」はその象徴であり、単なる物質変化ではなく、霊的成長の象徴とされています。
さらに、太陽と月の対比などの神話的象徴体系が錬金術の思想に組み込まれ、宇宙や生命の変容を示す枠組みとして用いられてきました。
- ヘルメス・トリスメギストスの思想
∟ 錬金術の哲学的基盤は、ヘルメス主義に由来。
∟ 『賢者の石』は物質の変化だけでなく、人間の精神的な成長も象徴し、自己の向上を目指す哲学として解釈される。 - 四大元素の概念
∟ 古代ギリシャのエンペドクレスが提唱した「火・水・風・土」の四元素が、錬金術の物質変化の理論に組み込まれている。
∟ 卵の象徴(哲学の卵)に四元素が対応し、変容の過程を示す。 - 錬金術の象徴体系
∟ 太陽(金)と月(銀)の対比は、錬金術の「結婚の秘儀」に影響している。
∟ 水銀(マーキュリー)は、ローマ神話の神メルクリウスと結び付いていて、変化と媒介の象徴となっている。

そんな伝説を持つ人物もいるそうです。
神話とカバラ(Mythology & Kabbalah)
カバラはユダヤ教の神秘主義の体系であり、宇宙の構造や人間の霊的成長を探求する思想として発展しました。
その中心にある「生命の木」は創造のプロセスや神との関係を示す象徴体系として知られています。
また、ヘブライ文字や数秘術を通じて、世界の根本原理を読解しようとする試みも含まれています。
こうした要素に、神話的な創造論や秩序の概念が強く反映されていて、カバラは神話と密接に結び付いた思想体系として長く受け継がれています。
- 生命の木(セフィロト)の構造
∟ 宇宙の創造と神の流出を示す象徴体系。
∟ 古代の神話的な宇宙観と結び付き、世界の階層構造を説明している。 - ヘブライ文字と創造神話
∟ 22文字のヘブライ文字が宇宙の原理を象徴。
∟ これは「神が言葉によって世界を創造した」という創造神話に基づいている。 - 神の流出(エイン・ソフ/アイン・ソフ)
∟ エイン・ソフ(無限なる神)から世界が流出する概念は神話の創造論に通ずるものがある。
∟ これは多くの神話に見られる「混沌から秩序が生まれる」という構造と同じ。 - 数秘術と神話的象徴
∟ カバラの数秘術(ゲマトリア)は神話的な象徴と結び付き、文字や数字に霊的な意味を持たせている。(例:3=創造の始まり、10=神の完全性を示す)

神話と儀式魔術(Mythology & Ritual Magic)
儀式魔術は、象徴的な行為や定められた手順を通じて、霊的な力を引き出し、意図を現実化する魔術体系です。
古代の宗教的儀式や秘教的伝統に根ざし、神話に登場する神々の行為や宇宙の秩序を再現する形で発展しました。
特定の道具・呪文・象徴を用いることで、神話が伝える霊的な力との交信が図られるとされ、それが儀式魔術の基盤となっています。
- バビロニアの占星術と儀式
∟ 古代メソポタミアでは、神話と占星術が密接に結び付いており、星の動きを観察しながら儀式を行う習慣がありました。バビロニアの司祭たちは、神々の意志を占星術と通じて読み解き、儀式を執り行っていた記録があるそうです。 - 古代エジプトの宗教儀式
∟ エジプト神話では、ファラオが神々と交信し、宇宙の秩序を維持するために儀式を行っていました。実際に、ピラミッドや神殿の壁画には、司祭が神聖な呪文を唱え、特定の儀式を執り行う様子なんかがが描かれているそうです。

私は儀式魔術といったものについて全然詳しくないのですが、このような儀式において、もし実際に「召喚できた!!」みたいなことになってしまった場合、それはその時点でオカルトではなく超常現象みたいな領域になってしまうのではないかな?と個人的にはそのように思います。
ですので、実際に召喚できた事例があるのかはわかりませんが(すみません、調べようとも思えないです)、おそらく儀式を〝再現〟することが重要で、物理的な召喚ではなく、精神的な探求が目的なのかな?と考えます。
神話とウェイト=スミスタロット(Mythology & Waite=Smith Tarot)
ここでお話しする、ウェイト=スミスタロットと神話の関連性については、明確であるとは言い難いものの、ウェイト自身の記述から〝神話との繋がりを感じられる〟ものを抜粋、及び整理しました。(一部に先を見越した解釈を含みますが、ご容赦ください。)
ウェイト=スミスタロットには、古代神話や秘教的伝統から多くの象徴や物語が取り入れられています。(マルセイユタロットなどではまた異なると思います。)
これらは、単なるデザインや装飾といったものを超え、カードの象徴性や解釈に深みをもたらし、使用者の内面的な探求や精神的な成長を促すものとして機能すると思います。
- 「魔術師(The Magician)」
∟ このカードがアポロンそのものをもとにしていると断言はできませんが、〝having the countenance of divine Apollo(神的なアポロンの面差しをもつ)〟という記述があり、〝Apollo〟 はギリシャ神話に登場する太陽神アポロンのことを指します。 - 「恋人たち(The Lovers)」
∟ このカードは、旧約聖書『創世記』に登場するアダムとエヴァの物語〝エデンの園〟における〝選択〟の瞬間を想起させる構図を持ちます。実際に、〝Covenant and Sabbath(このカードは契約と安息日の神秘である)〟と記されており、聖書的主題に基づいた象徴構造が意図されていることが伺えます。 - 「正義(Justice)」
∟ 積極的な関連性が述べられているわけではありませんが、〝The female figure of the eleventh card is said to be Astraea(11番目のカードに描かれた女性像はアストレアである)〟という記述があり、ギリシャ神話の女神アストライアー/アストレアであることが伺えます。

歴史(History)
神話をより楽しく、より面白く理解するには歴史を勉強することが不可欠だと思っています。
「勉強」と聞くと抵抗がある方もいらっしゃるかも知れませんが、何も一生懸命本を読んだり、机に向かってノートを開かなくてもいいんです。
私たち(?)が子供の頃と違って、今は楽しく学べるツールがそこら中に転がっていますよね。
それに私自身「勉強しよう!」と思って始めたわけではありませんでした。
私は、大人になっても、つい最近まで『ローマ』と言われても何も出てくるものがありませんでした。
それどころか歴史にはほとんど興味がありませんでした。
実際「知らない(会ったこともない)人に興味なんか湧くわけがない」という考えでもありました。。。
『ギリシャ』と聞いても漠然と『聖闘士星矢』を思い浮かべるだけ。
その程度でした。
たまたま、これまでの人生で私自身が歴史を語らなくてはいけない場面が度々ありました。
たまにいらっしゃるんですよね、飲みに来てるというのにひたすら小難しい話をするお客様が。。。
それが嫌とまではいきませんが、ただ話してるだけならともかく、意見を求めてくるような方だとすごい困りました。
私はわからないことを「わからない」と言える性格ですので、普通に「わかんない!!」などと言うのですが、時にはバカにされることもありましたが、何より自分自身をバカだとは思ってないにしても「バカじゃない!!」と言えるほど頭が良いとも思っていませんので、普通に「だから聞いている!!」というスタンスでした。(これはこれですごい使えるんですよ、、、内緒ですけどね、、、ぼそっ(笑))
ですが、どれほどバカにされようと、別に改めて勉強しようと思ったことはありませんでした。
ですが、今日、本当にさまざまなコンテンツが溢れ返っていますよね。
それもほとんどのものが無料じゃないですか?(厳密には私は広告を見るような時間も、時間の切り売りと考えているので完全的無料だとは思っていませんが、、、)
そんな中、本当にたまたまですが「見てみようかな」と思ったんですね、歴史系の動画を。
すると「あれ?なんか聞いたことがある単語がいっぱいだぞ、、、」となったんですね。
具体的に言うと、私がこれまで好きだったアニメやゲームのキャラクターの名前がたくさん出てきました。
面白くないわけないじゃないですか、そんなの。
そんな、ひょんなことから、私が歴史(特に世界史ですね)に夢中になるまで時間なんてものはかからず、なんとなく〝好き〟を率先してやっていたら、知らぬ間にタロットにも関連していた、神話にも関連していた、「なんだ、世界って繋がっているんだ!!」と思うような出来事になりました。

私が歴史に惹かれたのは、たまたまだったかも知れません。
ですが、その背景を知ることで神話やオカルトの世界がより鮮明に、そして面白くなっていったのは間違いありません。
歴史を知ることで、ただの物語だったものが、時代を超えて受け継がれてきた思想や価値観の結晶だと気づくことができます。
そうすると、神話やオカルトの魅力は何倍にも広がり、より深く楽しめるようになるのです。
ですので、もし神話やオカルトに興味があるなら、ぜひとも、歴史も一緒に学んでみることをおすすめしたいなと思い「歴史」というカテゴリを設けさせてもらいました。
また、ここからは本当にいつも以上に、個人的な考えとして、感情を込めてお話ししますが、私は元々、この日本も含め、世界で起きている事に対してあまり他人事だと思ってはいないようです。
何故だかはわかりません。
ですが、何度思い返してみてもそうなのでそうなのだと思います。
ただ、現実、私にできることはほとんどないのが現状です。
しかし、このようなことを知ってからは、よりそのことが大事に思えました。
良くも悪くも、これらは私たちの〝今〟や〝これから〟に影響を与えるとても大切なものです。
ただの他人事としてやり過ごすのではなく、しっかりと受け止めることが必要だと思います。。。
このようなことを公にするのは、あまり得意ではないのですが、もし、ほんの少しでも、この思いが届いてくれたら嬉しいなという気持ちで、ここにこの言葉を残します。
占星術(Astrology)
占星術は、星(天体)の配置や動きをもとに、運命といったものや人の性格、出来事の意味を読み解きます。
占星術にはいろいろな種類がありますが、オカルトでは、古代バビロニアに起源を持ち、主にヨーロッパで発展していった『西洋占星術』が主流とされています。
西洋占星術は、錬金術やカバラ、タロットなどの秘教的伝統と連携し、宇宙の秩序や内面の探求を助ける手段の1つとなっています。
占星術とウェイト=スミスタロット(Astrology & Waite=Smith Tarot)
ウェイト=スミスタロットは、黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)の占星術的体系(惑星や星座の意味)が多く取り入れられていて、各々のカードには惑星や星座の象徴が組み込まれています。
- 「女帝(The Empress)」
∟ウェイト=スミスタロットでは、「女帝」は占星術の金星と結び付けられています。西洋占星術において金星は、美、調和、創造性、そして自然界の豊かさを司る天体とされています。黄金の夜明け団の伝統では、各カードに明確な占星術的対応が設けられており、「女帝」のカードは金星の柔らかく流動的なエネルギーを視覚的に表現するものとして設計されています。 - 「太陽(The Sun)」
∟ 太陽は占星術において、中心的なエネルギーそのものです。日常生活で太陽は明るさ、温かさ、そして活力をもたらすため、誰もがすぐにそのイメージを思い浮かべることができます。ウェイト=スミスタロットの「太陽」のカードでは、占星術上の太陽の性質がストレートに表現されています。

申し訳ないのですが、占星術については私もまだまだにわかで、また自分なりに「これだ!!」と思えるものを見付けられた時にはこれらの情報を改めさせてください。
ウェイト=スミスタロットに関連している西洋占星術が、近代の現代占星術なのか、それとも伝統的な古典占星術なのか、そういった判断もまだ私には難しいです。
こちらの情報は参考程度に捉えていただけると嬉しいです。
天体(Celestial Bodies)
天体(惑星や星座)は、古代から宇宙の秩序や人間の精神を象徴する存在として重視され、占星術の核心を成してきました。中世・ルネサンス期の占星術や、19世紀末~20世紀初頭のオカルト運動(特にヘルメス思想や黄金の夜明け団)では、惑星や星座の動きが人間の性格や運命、精神状態に影響を与えるとされ、そのシンボルが秘教的解釈体系に取り入れられました。
「天体も占星術も同じでしょ?」と考えられる方は多いかも知れません。
確かに、ウェイト=スミスタロットに対応している天体のほとんどは占星術がベースとなっています。
ですが、個人的には「天体は占星術よりも先立ってあるものでしょ?」という考えを持っています。
ここではわかりやすさを重視して占星術の中に天体を組み込みましたが、その点についてご理解いただたら幸いです。
錬金術(Alchemy)
錬金術は、物質の変成を通じて宇宙の秩序や人間の精神的成長を探求する技法です。
その起源は古代エジプトやギリシャに遡り、ヘレニズム文化の中心地アレクサンドリアを経てイスラム世界へ、そして12世紀にはヨーロッパで盛んに研究されました。
錬金術は単なる「金を作る技術」ではなく、哲学・化学・秘教的伝統が融合した体系であり、四元素説や賢者の石の概念を通じて、物質と精神の完全性を追求するものとされてきました。
また、錬金術はカバラや占星術、タロットなどと密接に結びつき、「大いなる業(マグナム・オーパス)」と呼ばれる過程を通じて、世界の秩序や人間の内面的な成長を助ける手段の1つとされてきました。
錬金術と天体(Alchemy & Celestial Bodies)
錬金術において、金属は単なる物質ではなく、宇宙の秩序や霊的な象徴と深く結びついていると考えられていました。
特に、各金属は特定の天体と対応し、天体の運行が錬金術の変容の象徴として扱われていました。
この関係は、錬金術の実践だけでなく、占星術やタロットなどの秘教的伝統にも影響を与え、宇宙の法則と調和するものとして受け継がれてきました。
- 金(Gold)→ 太陽(Sun)
- 銀(Silver)→ 月(Moon)
- 水銀(Mercury)→ 水星(Mercury)
- 銅(Copper)→ 金星(Venus)
- 鉄(Iron)→ 火星(Mars)
- 錫(Tin)→ 木星(Jupiter)
- 鉛(Lead)→ 土星(Saturn)

いいえ、魂を光に変える旅――それが錬金術です。
カバラ(Kabbalah)
カバラは、世界の仕組み(宇宙の構造や神の法則)を探求し、人間の霊的な成長を促す思想体系です。
元々はユダヤ教の神秘思想として発展したものであり、長らく口伝(伝承)によって慎重に受け継がれてきましたが、その壮大な世界観に魅了され、多くの人々が研究を重ねてきました。
近代では、ユダヤ教の枠を超えて幅広く研究がされるようになり、独自の体系として発展している側面があります。
しかし、伝統的なユダヤ教のカバラと、それを基にした近代のカバラが本質的に異なるものだという認識は必要だと思います。
現にユダヤ教を信仰されている方がいるわけですから、それを混同しないことは私は大事なことだと思います。
いくら応用したものとは言え、私たちはそれを使わせてもらっているという気持ちを忘れてはいけないと思います。
カバラとウェイト=スミスタロット(Kabbalah & Waite=Smith Tarot)
まずウェイト=スミスタロットに関係のあるカバラとして以下のものをご紹介します。
- 生命の木との関連
∟ 生命の木は、10のスフィア(球体)と、それらを結ぶ22のパス(経路)で構成されています。
各々のタロットカードは特定のスフィアやパスに結び付けられており、霊的な成長の段階を示しています。
また、カバラの「四世界」(アツィルト界・ブリアー界・イェツィラー界・アッシャー界)もこの体系の中に組み込まれ、物質界から神聖な領域への流れを象徴しています。 - ヘブライ文字との対応
∟ 大アルカナ22枚は生命の木の22の経路(パス)と対応し、さらにヘブライ文字22文字と結びついている。各カードの象徴からの解釈は、ヘブライ文字を通じて導くこともできます。

右:ユダヤ教の生命の木の図(1708年)
(右)出典:『イメージの博物誌』シリーズ『ユダヤの秘義』
ウェイト=スミスタロットは、単に占いの道具ではなく、カバラの思想を視覚的に表現し、霊的探求のためのツールとしての側面を持っています。
生命の木の図を基盤とし、22枚の大アルカナのカードを22本のパスに対応させ、56枚の小アルカナのカードのうち、数札は各スフィアに、スート(ワンド、カップ、ソード、ペンタクル)は四元素(火・水・風・土)に、コートカードは四世界(霊的な階層)に対応させられています。
- 「節制(Temperance)」
∟ 「節制」は生命の木の図でいう6のティファレトのスフィアと9のイェソドのスフィアが結ばれている25のパスに対応させられています。また「支柱」という意味を持つ「ס(サメフ/サメク)」というヘブライ文字が対応させられています。 - 「ペンタクルのA(Ace of Pentacles)」
∟ 「ペンタクル(Pentacles)」は四元素(エレメント/Four Elements)の「土」であり、「A(エース/Ace)」は1のケテルに対応させられいます。 - 「カップのクイーン(Queen of Cups)」
∟ 「カップ(Cups)」は四元素(エレメント/Four Elements)の「水」であり、「クイーン(Queen)」は3のビナーに対応させられています。

図にすることで直感的に理解できる部分もあると思うので、参考にしてください。
ペンタクルの10に並べられているペンタクルを見ると、並べられている形が「生命の木」そのものだということにお気付きですか?
私も、このことに気付いた時には「はっ」として、「ぞっ」としました。(良い意味でです♡)
また余談なのですが、このペンタクルの10も神話との関連性があると言われています。
正直、個人的にはその神話を知っても「そうかなぁ、、、?」といった感じだったのですが、まぁそういうのも自分が経験しないことには何とも言えないので見て良かったです。
これらはだいぶ大枠な説明になります。
個人的に表面的な解釈が広まるのはあまり望まないので、敢えて、カードの各象徴的の解釈はせず、あくまでウェイト=スミスタロットにどうカバラが関連付いているうのかというところにだけ焦点をあててご説明をしています。
今日明日「できた!!」「わかった!!」となれるものでもないのでご容赦ください。
儀式魔術(Ritual Magic)
「儀式魔術」と聞いて、どのような光景を思い浮かべますでしょうか?
満月の夜、静寂な宵闇の中、月明かりに照らされた部屋の床には複雑な魔法陣が描かれ、その星々の頂点には炎が灯され、低く響く呪文の声は空間を満たし、魔物、あるいは魔人のような存在が呼び出される――そのようなことを想像するかもしれません。
しかし、オカルトにおける儀式魔術の本質は、こうしたイメージとは異なります。
オカルトにおける儀式魔術は、単なる呪文や召喚といった技法ではなく、象徴・意図・霊的な力の操作を通じて、意識と現実を変容させる体系だと言えます。
古代の宗教的儀式や秘教的伝統を受け継ぎながら、魔術師の精神的成長と宇宙の秩序との調和を目的として発展してきました。
ウェイト=スミスタロットとの直接的な関わりがあまり明確にはならなかったので、ここでは黄金の夜明け団で行われていたと言われている儀式魔術の中からほんの少しだけご紹介するに止めたいと思います。
- 召喚/喚起
∟ より高位の霊を召喚し、その配下の霊を喚起する - カバラ十字儀式
∟ 儀式を行う者自身の浄化、自己の中心化、神聖な力との結び付きを得る - 五芒星儀式
∟ 四大元素の力を呼び込み霊的な場を活性させる召喚(Invocation)や負のエネルギーを祓い場の浄化を目的とした追儺(Banishing)などがあります。

私自身、儀式魔術にはあまり魅力を感じていなかったのですが、最後の「五芒星儀式」を調べていると、「ヘブライ語かな?」と思われる呪文が出てきたので、何故かそこで興味が湧きました。
まだまだ儀式魔術にあてる時間を確保するには難しいですが、実際に行われていた儀式を真似するだけでも楽しそうだなと思いました。
以前ご紹介した、イスラエル・リガルディーという方の作品『世界魔法大全3 柘榴の園』(昔の方)を狙っているんですけどね、なかなか手に入らないんですよね。
おそらく、こちらの本には、黄金の夜明け団が実際に執り行っていた儀式が描かれているはずなんです。
欲しい本がいっぱいです。。。
タロット(Tarot)
ウェイト=スミスタロットに限らず、オカルトの観点から見たタロットは、単に占いの道具ではなく、宇宙の象徴体系を持つものとされています。
古代の神秘思想や秘教系伝統と結び付きながら、魔術や霊的探究の中で活用されてきました。
オカルトにおけるタロットの本質は「外的な運命を知る」というものではなく、「自己の探求と変容のプロセス」を探究するためのツールと言えるでしょう。
オカルトにおける代表的なタロットカード
独断になりますが、オカルトが強く反映されていると思われる代表的なタロットをご紹介します。
- ウェイト=スミスタロット(1909年)
∟ 言うまでもなく、おそらく世界でポピュラーなTHEオカルトを代表するタロット。Arthur Edward Waite(アーサー・エドワード・ウェイト)とPamela Colman Smith(パメラ・コールマン・スミス)によって作られました。今日のタロットの原点と言っても過言ではないでしょう。占星術、錬金術、カバラ、多くのオカルトの要素が組み込まれています。 - トートタロット(1944年)
∟ ウェイトと同じく、元黄金の夜明け団のメンバーであったアレイスタ・クロウリー監修の元、フリーダ・ハリス(画)によって作られました。アレイスター・クロウリー自身が提唱したテレマ/セレマ思想(Thelema)を反映しているそうで、ウェイト=スミスタロットよりも魔術要素が強いそうです。 - ゴールデン・ドーンタロット(19世紀末)
∟ おそらく、黄金の夜明け団が設立された1888年~1903年の間に存在したものと考えられます。こちらは元々は商業的に公式に出版されたわけではなく、団員たちの秘教的な資料として扱われいたそうで、現在流通しているゴールデンドーン・タロットはこれを基盤に作られたものだそうです。

© Lo Scarabeo 『Thelema Tarot』
実は、私はほとんどトートタロットには触れたことがないと思っていたのですが、私が初めて買ったタロットこそ、まさしく『Thelema Tarot』という名のだったのですが、まさか「Theleme」がそんな意味だったとは知りもしませんでした。
たまたま何かで見掛けた「女帝(のカード」)が物凄く美人だなと思って、それで買っただけだったのですが、ちょっと驚きです。
ですが、おそらくなんですが、、、このタロットは「Thelema」とは言いながらも、かなりウェイト=スミスタロットが基盤になっていると思います。。。(小声)
第4章:本当にオカルト?スピリチュアルや霊能力などの混同されがちな概念を整理する(Occultism Misconceptions)
私は今『新米オカルティスト』という視点から、さまざまに曖昧な情報を整理しています。
その過程で、「これはオカルトとは呼ばないだろうな」と思ったものや、類似・混同されることが多い概念を敢えて取り上げて、明確な差別化を図りたいと思います。
なぜこんなことをするのか?
それは、仮にも今の私はオカルティズムを深く探求する新米オカルティストだからです。
この整理が、ウェイトの著作をより正確に理解するために必要な作業であると信じています。
しかし、これらは、あくまでもこのサイト上の定義であり、そしてあくまでの『今の私の解釈』としてお伝えするものであり、特定の何かを推奨したり否定したりする意図ではありません。(個人的な好みの差はありますが。)
ですが、何かしら皆さんの参考にもなればという気持ちで書いています。
ではここから、混同されがちな曖昧な概念を冷静に分析、そして分類していきます。
幻想魔術(Magical Fantasy)
正直、これを書く必要があるのか、、、と迷ったのですが一応。
幻想魔法は、主に物語の中で描かれる魔法で、実際の秘教的な知識とは関係なく、エンターテイメントとして楽しむものの一種だと捉えています。
現実のものとして例えるのであれば、マジック(手品)やイリュージョンのように、観客に「魔法のような現象」を見せることを目的とすることを指すのかな?と思います。
個人的にはこの世界観が大好きなのですが、残念ながら私は生まれてこの方、1度も回復魔法を使ってもらったこともありませんし、螺旋状の火柱を手から出したこともありません。
子供の頃にほうきにまたがったこともありますが、飛ぶどころか足が地面から離れたこともありません。。。
私はいつもこの世界に憧れを抱きます。。。

魔術のようなもの(Like a Magic)
第3章でご紹介した儀式魔術とは違い、オカルトに分類されない魔術もあります。
オカルトにおける魔術(儀式魔術を含みます)は、占星術や錬金術、カバラなどを基に、象徴や儀式を重視することが多いと思います。
一方、オカルトに分類されない魔術は、特定の思想体系に縛られず、もっと実践的なものが多い傾向に見られます。
そのような点から、オカルトに分類される魔術と、そうでない魔術では、根本的に土台となる思想が異なると言えます。
- シャーマニズム
∟ 霊や自然との交流を重視し、特定の秘教的な象徴体系を持っていません。全然関係ないかも知れませんが漫画『シャーマンキング』を思い出しました。 - ケイオスマジック
∟ オカルトの枠組みを意図的に破壊し、個人の意図と創造性を重視する魔術体系。「ケイオス」は「Chaos(日本的に言うとカオス?)」という意味で、呼び方と内容が一致していますね。 - 呪術
∟ 民間信仰に根差した呪術は、地域の伝統や文化に基づき、オカルト的な儀式魔術とは異なる形態を持つ。私は漫画『呪術廻戦』が好きです。特に好きなのは五条先生です。(え?聞いてない?)
もしかしたら語弊があるかも知れませんが、オカルトに分類される魔術は決まった体系に基づいていますが、そうでない魔術には、そのような枠組みが少ないように見受けられます。
その分、自由さがあるかも知れません。

こういったようなものが含まれる印象です。
スピリチュアル(Spirituality)
現代における「スピリチュアル」という言葉は、非常に広範で多義的なもののように思われます。
自己啓発、ヒーリング、チャネリング、インナーチャイルド、前世療法、エネルギーワークなど、さまざまな実践や概念が含まれますが、その多くは特定の体系的知識や象徴体系を持たず、個人の精神性や癒しを目的としたものであることが多いようです。
こうしたスピリチュアルの実践は、宗教的な枠組みや秘教的伝統に必ずしも基づいているわけではなく、「自分にとっての意味」や「心の安らぎ」を重視する傾向があります。
そのため、象徴・儀式・伝統的知識体系を重視するオカルトとは、根本的な土台が異なると言えると思います。
- オカルトは『象徴と伝統の探求』
- スピリチュアルは『個人的な感性と癒しの実践』
また、スピリチュアルはニューエイジ思想や自然信仰、心理療法的アプローチといったものと親和性が高く、その自由度の高さゆえに、「オカルト」や「神秘学」と混同されやすいという側面もあるように見受けられます。
とはいえ、正直なところ、私はいわゆる〝スピリチュアル〟と呼ばれる分野に強い関心があるわけではなく、ここで挙げた用語についても、実のところまったく詳しくありません。
それでも、こうした整理を試みるのは、ウェイトの思想をより正確に理解するために、周辺概念との違いを明確にしておきたいという思いからです。
どうかその点、ご理解いただけますと幸いです。
形而上学/量子力学(Metaphysics & Quantum Mechanics)
かなり長い前置きになってしまうのですが、それでも、できればお付き合いいただけると嬉しいです。
まず初めにお伝えしておきたいのですが、私はこれらの分野について、専門的な知識は一切ありません。
完全に門外漢です。
では何故、、、このような分野についても触れておこうと思ったのか?
それには理由があります。
まだ私が、タロットについて学び始めて間もない頃の話です。
私は、YouTubeなどに上がっているタロット動画を、ラジオ感覚で聞き流していた時期がありました。
すると、なぜか多くの人が『引き寄せの法則』という言葉を使っていたのです。
おそらく、ここまで読んでくださっている方であれば、私の〝思考の傾向〟のようなものを、ある程度理解してくださっているのではないかなと思うのですが、、、そうです。
お察しの通り、私の世界には引き寄せの法則というものは存在しません。
ですが、ここで、その真偽や是非について議論したいわけではありません。
私がその時に、ふと疑問に思った「何故タロットと引き寄せの法則が、あたかも直接関係するかのように語られているのか?」という点について、お話しをさせてもらいたいのです。。。
ここから先は、引き寄せの法則を強く信じている人にとっては、少し聞き難い話になると思いますが、私は、自分が思っていることを素直にお伝えしたいので愚直に書かせていただきたいと思います。。。
もし引き寄せの法則が、本当に〝意図した未来を現実に引き寄せる力〟を持っているとするのなら、、、
タロットで未来を占う必要はあるのでしょうか?(笑)
ちなみに、これまでもお伝えしています通り、ウェイトも私も、タロットは未来を占うものではないと断言しております。
そして何より、私が1番疑問に感じたのは「多くのタロットの基となっているであろうウェイト=スミスタロットの体系に、本当に『引き寄せの法則』なんていうものが組み込まれていたのだろうか?」という点でした。
タロットをまったく知らなかった頃の私でさえ「多分違うだろうな、、、」と、どう考えても後付けだろうなと思いました。
ですが、あまり決めつけてしまうのも良くないと思い、その頃、少しだけ『引き寄せの法則』について調べたことがあります。
ある個人ブログでは、「引き寄せの法則は科学的根拠がある」「量子力学の考え方で証明できる」というようなことが書かれていました。
ですが、筆者の内容を見る限り、恐れ多くも「この人、本当は量子力学の〝り〟の字も知らないんだろうなぁ、、、」と思ってしまいました。
おそらくは〝信じたい一心〟で寄せ集めてきた、それっぽい言葉を並べているだけなのかなぁ、、、
という感じがしてしまいました。。。
突き詰めてしまうと、そのような言葉を用いらなくては他人に信じてもらえないし、もしかすると自分自身信じ切れていないのでは?と思います。
本当に確かなものであるなら、わざわざそれっぽい言葉を並べて説明する必要はないでしょうし、みながそれを普通に扱っているでしょうからね。
それはもう信じるとかではなく、納得させたい(したい)んだろうなと、私には映ってしまいました。
それでも私は「そんなにすごいものなら見てみたい」とも思い、『The Secret』という映画を見てみました。
引き寄せの法則を語るブログ界隈では、有名な映画のようでしたので。
すると、「形而上学者」と紹介されている人物がいました。
最初は「まさか学者が、本気でこの法則を支持しているのか!?」と驚いたのですが、「とか言って、私も形而上学って何か知らないやぁ、、、」とも思いました。
そして、またすぐに調べてみたところ、、、
かなり雑な言い方になってしまいますが、「〝学〟とは付いているけど、これもまただいぶ曖昧だなぁ、、、」という印象でした。
(真摯に研究されている方がいらっしゃったらごめんなさい。。。)
「オカルトも似たようなものじゃん」と言われれば、確かに「そうかも。。。」と答えるかも知れません。
ですが、どちらかと言えば、私はオカルトというより、ウェイト=スミスタロットに身を寄せているのかなと思っているのですが、私的には、まだオカルトの方が納得がいくものがあるんですよね。
それほど不確かでも、不透明でもないと言いましょうか。。。
1つ例を挙げるとするならば、少なからずウェイト=スミスタロットには、きちんとした体系があって、それを理解しながら向き合えば、路頭に迷うようなことはないと思えるシステム(構造?)がある分、私には納得ができるのです。
最も大きな理由としましては、私が「楽しい」と感じるかどうか、、、そこが1番かも知れませんが。
まぁでも、結局のところ、それ自体の価値というより、私も含め、『それをどう扱うか』という、人間側の問題のような気もしますが。。。
つまるところ、こうしたものを『信じる』『信じない』は、人それぞれ、自由だと思います。
まぁでも、もし本当に「願うだけで何でも引き寄せられる」のだとしたら、とっくに私は世界一の億万長者になっていますし、今世のクレオパトラとして選りすぐりのイケメンを従えて優雅に暮らしているでしょうし、もしかすると、、、既に何人かの人間をあの世逝きにしているだろうなと思います。。。

、、、冗談です。
とはいえ、私は、他人が信じていること(もの)を否定したいわけではありません。
また、『引き寄せの法則』が学術的に証明できようが、できなかろうが、、、実のところ、それもどちらでも構いません。
ただ、私にとっては、ウェイト=スミス・タロットが、引き寄せの法則と同じ類にされるのは嫌だなと思っています。
また、今回、私は初めて量子力学や形而上学というものに足を踏み入れてみたわけなのですが、一応この場では『新米オカルティスト』という立場を取っていますが、仮にもこれらの学問的な分野がオカルトと混同されているのだとしたら、、、
むしろ迷惑しているのは量子力学や形而上学の方ではないだろうかと思いました。
ですので、ここからは、「形而上学」や「量子力学」といった分野が、一般的にも「オカルト」とは異なるものとして扱われていることについて、少し整理していきたいと思います。
あくまで私にできる範囲での〝簡潔に〟にはなりますが、できるだけ多くの方に伝わるよう努めます。
そして最後に1つだけ。
もし本当に『引き寄せの法則』があると言うのであれば、食べ物がなくて困っている子どもたちや、無意味な戦争に駆り出されてる人たちが、そんな思いをしなくてもいい明日を引き寄せてくれたら嬉しいなと思います。
では、だいぶ長くなってしまいましたが、これで前置きは終わりになります。

さて、どちらがどちらかわかりますか?^^
量子力学(Quantum Mechanics)
量子力学というのは、原子や電子などの「極小の世界」で何が起きているのかを解き明かそうとする、物理学の一分野です。
これは「不思議な話」や「魔法」というものではなく、スマホやパソコン、医療機器(MRIなど)など、現代のテクノロジーの多くに応用されている実用的な科学です。
誤解されやすいポイント
量子力学の「観測すると結果が変わる」といった特徴が、「意識が現実を変える」ことの証拠のように語られることがあるようなのですが、それはまったくの誤解だそうです。
◆『観測すると結果が変わる』とは?
量子の世界では、ある粒子が「どこにあるか」「どう動いているか」は、見る(観測する)までは〝決まっていない〟とされるそうです。
ただし、この〝見る〟という行為は、ただ〝じっと観察する〟という意味ではなく、、、
- 小さ過ぎて見えない
→ 測るには〝何かを当てる〟必要がある - 例えば電子に光を当てる
→ その光のエネルギーで電子が動いてしまう - 結果
→ 「測ろうとした瞬間に、状態そのものが変わってしまう」
つまり、、、「何かを知ろうとするためにそれを行うのに、その行いによって元のものが変わってしまう」という、このようなことが『観測によって結果が変わる』ということの正体だそうです。
【例】暗い部屋で猫の居場所を知りたいと、懐中電灯を照らしたら、猫が驚いて部屋を飛び出してしまった。。。
→「見ることで、結果が変わってしまった」
量子力学的にはこういう感じだそうです。
もしこれが、引き寄せの法則に則った出来事だとしたなら、意識が猫の居場所を変えた、ということにでもなるのでしょうか?
ちょっと、私にはよくわかりません。。。
このように、量子力学の変化というものは〝意識が現実を変える〟というものではなく、あくまで〝観測という行為そのもの〟が引き起こす結果と言えると思います。
おそらく、多くの方が『量子力学』と聞いて何のイメージも湧かないでしょう。
そして、あまりにも専門的な分野であるため、言葉としても難解なものが多く、、、「目に見えないものを扱っている」という性質も併せ持つ故、よほどの関心がなければ深く掘り下げられることもないと思います。。。
こうした特徴が〝都合のいい証明〟として利用されてしまっている――そんな現状に思えます。
つまり、量子力学は、そうした思想を裏付けるものではなく、むしろ、ほんの少し調べるだけでも、その〝都合のいい証明〟がいかに的外れかが見えてくるほど、きちんと確立された物理学の分野だということがわかります。
ですから、量子力学は『量子力学』というちゃんとした物理学の分野として私は敬意を払いたいと思いましたし、むしろオカルトなんかと混同されるのは、、、いい迷惑ですよ、量子力学からしたら(笑)
◆ 専門家たちの見解と、それが語られにくい理由について
実は、このような誤認は、既に多くの物理学者たちが、きっぱりと否定しています。
例えば、世界トップクラスの理系大学であるカリフォルニア工科大学のSean Carroll(ショーン・キャロル)博士は、こう明言しています。
〝No, your thoughts do not affect reality in the way quantum mechanics describes.〟
Sean Carroll
(いいえ、あなたの思考が量子力学の意味で現実に影響を与えることはありません。)
『Consciousness and the Laws of Physics (2021)』より
〝To treat quantum mechanics as a magic wand for your personal aspirations is a mistake — and an insult to physics itself.〟
Sean Carroll
(量子力学を願望実現の魔法の杖のように扱うのは間違いであり、物理学そのものへの侮辱です。)
『Consciousness and the Laws of Physics (2021)』より
▶▶ 英語になりますが実際にSean Carroll博士の論文(PDF)が見られます。
では何故、こうした専門家の方たちが『引き寄せの法則』について、わざわざ何かを発信したりはしないのでしょうか?
答えは、、、言うまでもありませんよね。
ある考古学者の方は、都市伝説めいた話を真正面から聞かれ「仕方ないから取り上げるけど、本来なら取り上げるまでもない。。。」「このようなことに考古学者としての労力を使うのはいかがなのものか、、、」「勘弁してくれよ。。。」というようなことを口にしていました。
ごもっともだと思います。
専門家の方たちがそういったことについて語らないのは、単に忙しいからという理由ではありませんよね。
そもそも〝そんなこと〟を言及させられること自体、バカバカしい話なのではないでしょうか?
本筋からあまりにかけ離れていて、わざわざ取り上げるほどの価値すら感じていない、、、それが正直なところだと思います。
量子力学の〝あたかもそれっぽい言葉〟だけが取り出され、都合良く消費されているように、、、
ウェイト=スミスタロットもまた、本来の体系や象徴という本質的な部分は無視され、誰が作ったのかはっきりもしない〝意味めいた〟ものが後付けされ、あたかも未来が視える道具であるかのように扱われていることが多いですよね。
決して学問的な体系ではないかも知れませんが、そういう意味ではウェイト=スミスタロットもまた同じような〝被害〟を被っていると言えるでしょう。
作者本人が「そういうものではない」と断言しているにも関わらず。。。
希望を求めたい気持ちや、何かに縋りつきたくなるような気持ちは、私にも分からなくはありません。
ですが、中途半端に発せられた内容(言葉)によって、本職の人たちが嫌な思いをしたり、足を引っ張られるような思いをするのは、私は間違っているなと思います。
随分と膨大な量になってしまいましたが、オカルトへの親しみはもちろん、量子力学に対する(門外漢なりの)敬意もあったからこそです。
どうか、この熱量ごと、ご理解いただけると嬉しく思います。
以上、私なりの『量子力学』と『オカルト』の違いでした。
形而上学(Metaphysics)
こちらも多くの人が、イメージすら湧かない分野ではなかろうか?と思います。
ところで、みなさん。
『形而上学』読めましたか?
私は初めて見た時は読めなくて、すぐに調べました。
〝けいじじょうがく〟と読みます。
正直な気持ちを言えば、、、
「混同(あるいは利用)される理由については『量子力学』と同じようなものです。」と言って、さらっと終わりにしたいところでありますが、、、
一言で言えば、形而上学とは「この世界に〝在る〟とは何か?」を巡る根源的な問い。
目には見えないけれど、論理を持って思索し続ける、そんな感じだと思います。
例えば、、、
- 「時間とは、実在するものなのか?」
- 「世界は何故〝在る〟のか?」
- 「〝無〟は本当に存在しないのか?」
などなど、こうした問いが形而上学の『入り口』となるそうです。
最初にこの領域に足を踏み込んだのは、古代ギリシャのアリストテレスと言われています。
物の性質や原因を考察する流れの中で、それらの背後にある「本質的な存在の構造」に目を向けていたそうです。
正直、調べている途中、何度気を失いかけたかわからないくらい、眠たくなってしまうテーマでした。。。
とは言え、またしても『目に見えないものを扱う』という点が、何かと誤解や混同、または〝利用〟されやすいのだろうなと感じました。
誤解されやすいポイント
結論から言うと、形而上学も『引き寄せの法則』とは一切関係がなさそうです。
そもそも『形而上学(metaphysics)』は、「存在とは何か」「時間や空間は実在するのか」など、世界の根本的な構造を問い続ける(思索し続ける)哲学の一分野です。
ですが、こちらも『目に見えないもの』を扱うため、〝神秘的な〟という印象で一括りにされやすいのかも知れません。
また英語圏では、〝metaphysics〟という言葉が、スピリチュアルやオカルト的な文脈で誤用されることも多いそうで、それも混乱の一因なのだと思います。
一方、引き寄せの法則は、「思考や感情が現実に影響する」といった考え方に基づいた主張であり、問いを立て、定義を見直し、思考を積み重ねていく形而上学の姿勢とは本質的に異なると言えます。
また、オカルトは、あらかじめ〝真理〟や〝力〟が存在すると考えられ、それにアクセスしようとするような構造を持ちます。(例えばタロットで言うなら、タロットを通して『生命の木(真理)』に触れようとすること)
一方、形而上学は、例え明確な答えが得られなくても、「問うこと自体に意味がある」とする姿勢に重きを置いており、両者は出発点からして大きく異なると言えます。
つまり、本来の意味での『形而上学』とは、存在や時間、真理について哲学的に探究することであり、引き寄せの法則とは一切関係がないということは一目瞭然かと。。。
また、「目に見えないもの」を扱うという点では『オカルト』と混同されがちですが、両者の出発点や姿勢には、根本的な違いがあることを感じ取っていただけたかと思います。
悪く言いたいわけではないのですが、、、
では、私がかつて観た映画に出てきた「形而上学者」を名乗る人物は、何故『引き寄せの法則』なんぞを題材にした映画に出演し、あたかもそれが〝本当のこと〟であるかのように語っていたのでしょうか、、、?
ちなみに、今回いろいろと調べていた中でわかったことなのですが、実は『形而上学者』と自ら名乗る人というのはあまりいないようで、一般的には「形而上学に深く関わった哲学者」として語られることの方が多いようです。
確かに『形而上学者 有名な人』などと検索すれば、AIはさも正解のように「アリストテレス」などの著名な〝哲学者〟たちの名前を挙げてくるのですが、、、
正確には「形而上学に深く関わった哲学者」といった表現の方が適切だと思います。
正直なところ、もう一度あの映画を確認する気にはなれないので、その人が何と言っていたのかは定かではありませんが、、、
まぁですが、どんな業界であっても〝ピンキリ〟――いろいろな方がいるのでしょうね。。。
ねっ?
ということで、ここで、アリストテレス、カント、ハイデガーといった形而上学に深く関わった哲学者たちの言葉をいくつかご紹介したいと思うのですが、少なくとも、私にはこの人物たちが「願いが現実を引き寄せる」といった発想を前提に語っているようにはとても思えませんでした。
形而上学に深く携わった
著名な哲学者たちの言葉
◆『我々の性格は、我々の行動の結果なり。』――Aristotle(アリストテレス)
繰り返し行うことが人をつくるという実践主義。〝願えば叶う〟というよりは〝やれば身に付く〟という印象。
◆『人間は、決して目的のための手段にされてはならない。』――Immanuel Kant(イマヌエル・カント)
他人や世界を自分の都合で動かそうとしないという、カントの姿勢が反映されている気がします。
◆『人は、意識することで初めて本当に生きる。』――Martin Heidegger(マルティン・ハイデガー)
有限な存在としてどう生きるかを問う学問。〝引き寄せる〟というよりかは〝引き受ける〟という重みがある印象。
ほんの一部分にはなりますが、このように、彼らが見ていた先に「願いを叶える方法」なんていうものはないように思えます。。。
どちらかと言うと「人間とは何か?」「どう生きるべきか?」というような、もっと根本的且つ本質的な部分を見定めていたように思えます。
私自身、関連しそうな資料をかなり探したのですが、やはり『形而上学者』なんていう人があまり存在しないのか、もしくはいたとしてもそんな暇はないのか、、、
先ほど量子力学の章でご紹介したSean Carroll博士のように、両者の混同をはっきりと否定してくれる形而上学者の資料は、私の調べた限りでは見つけられませんでした。
出てくるほとんどが、スピリチュアル系の個人ブログや、自己啓発みたいなサイトばかりで、専門家の方が記述したような信頼できる資料は見付けられませんでした。
ですが、このこと自体、ある意味1つの答えとも言うことができるのではないでしょうか?
量子力学と同じように、真面目に取り組んでいる形而上学者の方たちにとっては、さぞいいご迷惑でしょう。。。
以上、量子力学や形而上学が『オカルト』とは異なる分野であるという整理でした。
それぞれの分野の違いや、混同されやすい原因や背景について、少しでもお伝えできていたら幸いです。
サイキック/霊能力(Psychic & Mediumship)
まず初めにすみません。。。
私は、ウェイト=スミスタロットのような、おそらく、きちんとした伝統的な『オカルト』がこれらの分野と混同されるのが嫌だなという一心で、この分野も一応は取り上げていますが、、、
正直なところ、私は『サイキック』や『霊能力』といった分野には、まったく興味がありません。
『新米オカルティスト』という立場から、せめて一般的に語られている大まかな枠組みくらいは知っておかないとかな、というくらいの気持ちでこの章を構成しています。
とは言え、誤った情報をお伝えしないよう細心の注意を払っているつもりではありますが、必要最低限ぱぱっと調べ整理した程度の内容になりますので、「へぇ、そんな見方もあるんだぁ~」くらいの、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。
本当にこの辺りは、私の世界には存在しないようなものなので、語ること自体がきついです、、、
というのが本音です。。。
どうかそのことを踏まえ、ご笑覧ください。。。(参考になるかな。。。)
サイキック(Psychic)
『サイキック』は、テレパシーや透視、予知、念動力(意識の力)など、通常の五感の能力を超えた〝超感覚的知覚〟のようなものを指す言葉です。
いわゆる〝第六感〟や〝超能力〟とも呼ばれ、物理的な手段を介さず、情報を受け取る/働きかける力とされています。
- テレパシー
∟ 言葉を使わずに他人の思考や感情を読み取る - 透視
∟ 見えないものや遠くの出来事を視覚的に捉える - 予知
∟ 未来の出来事を察知する - 念動力
∟ 意識の力で物体を動かす - エンパス
∟ 他人の感情を強く感じ取る
これらの能力は、生まれつきに備わっているとされる場合もあれば、瞑想や訓練によって開発できるとも言われています。
また、特定の体系や伝統に属さないことが多く、個人の感覚や体験から語られることが多いのが特徴だそうですが、科学的には明確な実証はされていない領域だそうです。。。
誤解されやすいポイント
・「サイキック=霊能力」ではない
→ サイキックは精神的な感知、霊能力は霊との対話
サイキックもまた「目に見えないものを扱う」という点で、しばしば「オカルト」と混同されがちですが、本来のオカルトは、伝統的な象徴体系や宇宙観といった知識に基づくものであり、やはりサイキックとは異なる分野であることがわかります。
霊能力(Mediumship)
ここでは特に、Mediumship(ミディアムシップ)=『霊媒能力』のことを指します。
主に、亡くなった人の魂や霊的存在と交信し、そのメッセージを伝える能力とされ、〝霊と人間のあいだの通訳〟のような役割を果たし、交霊会(séance)や口寄せなどの場面で語られることが多いそうです。
- 霊視
∟ 霊的存在の姿や映像を視覚的に捉える
- 口寄せ
∟ 霊を自身に憑依させ、言葉を伝える
- 自動書記
∟ 霊のメッセージを無意識に書き取る
これらの能力は、生まれつき備わっているとされる場合もあれば、訓練や霊的な体験を通じて開花するとも言われています。
こちらもサイキック同様、特定の宗教や体系に属さないまま、個人の体験として語られることが多いようです。
なお、馬鹿にするわけではないのですが、もちろんこれらの能力においても科学的な実証はされておらず、依然として『信じるかどうか』という領域にとどまっているのが現状のようです。。。
誤解されやすいポイント
・「霊能力=サイキック」ではない
→ サイキックは〝精神的な感知〟や〝第六感〟に近く、霊能力は〝霊的存在との交信〟が前提
・「霊能力=オカルト」ではない
→ オカルトは象徴体系や宇宙観に基づく〝知の体系〟、霊能力は〝霊との対話〟という実践的な交信
つまり、Mediumship(霊媒能力)は「霊的存在との交信」を前提とした能力であり、こちらも完全にオカルトとは異なる領域にあります。
ということで、なんとかここまで整理してみたものの、、、正直、この章に入ってからずっと意識があちらの方へ。
あれ?誰か私の魂を呼び寄せましたか?(笑)
なんて冗談はさておき、『新米オカルティスト』として、まずは『オカルト』との混同を避けるための最低限の理解だけは押さえておきたい。
そのような気持ちで、ひとまずこの章を整理しました。
何かしら参考になるものがあれば嬉しいのですが、特にこの『サイキック』と『霊能力』の章に関しては、あまり参考にしない方が、、、
もしかしたらその方が良いかも知れません。(笑)
では以上で、サイキックや霊能力が『オカルト』とは異なる分野である、という整理を終わります。
第5章:神秘学(Mysticism)
こちらで最後の章となりますが、本来なら、この『神秘学』も第4章に含まれるものです。
ですが、『The Pictorial Key to the Tarot』を翻訳していく中で、ウェイトが『オカルト』と『神秘学』を明確に区別していることは、おそらくは間違いないだろうとは思うものの――私自身の語訳や概念(主にこの記事に載せたそれぞれの分野)の理解が乏しかったため、両者の使い分けが明確にできず、度々頭を悩ませてきました。
しかし、ウェイトの思想を理解する上では、とても重要な部分だと感じているので、敢えて、この『神秘学』を一章として取り上げることにしました。
現時点でも、私自身、まだ理解の及ばないことがあります。
それは〝mystic〟〝mysterii〟〝mysteries〟といった、いわゆる『Mys○○系』の単語を、どう訳すのがいいのか?という問題です。
ネットや辞書、また翻訳ソフトのようなものでも、「神秘的」「神秘主義」「神秘学」「神秘思想」などという似たような日本語訳がほぼ一括にされ出てきます。。。
しかし、実際に使われている単語は明確に異なるわけで、それなのに同じ意味として訳してしまって良いものなのか?
「良いわけがないだろ!!」と思っています。
最近では、Mys系の単語が出る度「うわぁ~またかぁ~」といった具合で、しばらく、そのような葛藤を抱えていました。
おそらく、ウェイトは当然、これらの単語を明確な意図を持って使い分けていたはずです。
ですが、さまざまな方法を試してみても、依然としてそれらが一括りに「神秘的な」や「神秘学」などと訳されしてまう場合がほとんどで、その点においては、どうしても納得ができないのです。
ところでみなさん、知っていましたか?
実は単語って1つの単語につき、1つの意味ではない、ということを。。。
恥ずかしながら、私は、この部分の章を構成している時に気付いたのですが、例えば〝Japanese〟という単語1つとっても、そこには「日本の~」や「日本人」「日本語」という意味が含まれるように、何も単語は必ずしも1つの意味ではない、ということなんですよね。。。
無意識でしたが、ずっと1つの意味に絞り込もうとしていたことに今気付きました。。。
ですから、私には同じmys○○系の単語に見えたとしても、実際は文脈によって意味や役割が変わっても良いということでもある、ということになるわけなのですよね。(とは言え、それらがすべて一括で「神秘的な」や「神秘学」と訳されてしまう現状には、だいぶ違和感を覚えますが、、、)
ちなみに、現段階(『The Pictorial Key to the Tarot(PART1)』Vol.20あたりまで)の、私なりの整理としましては、次のような形で区別しています。
これまで登場した mys系の単語(~PART1 Vol.20)
- mystic → 文脈によってかなり幅広い
∟ 名詞だと「神秘主義(者)」や「秘教的な存在」など
(例:a mystic → 神秘主義者)
∟ 形容詞の場合「神秘的な」「秘教的な」など
(例:mystic faculty → 神秘的な能力)
※なお、本文に出てくる〝higher mystic school〟のような表現の場合は「崇高な(高次の)神秘主義学派」などと訳すのが自然かなと思いますが、〝mystic〟自体には「学問的な」というニュアンスは基本的には含まれないので、意訳に近い形だと思います。
- mysticism → 本文では使われていないが、説明の際に起用
∟ 基本的に「神秘主義」という意味。
(例:Christian mysticism → キリスト教神秘主義)
∟ しかし文脈によっては以下のような意味になることもある。
- Academic studies of mysticism → 「神秘学の学術的研究」
- Platonic mysticism → 「プラトン的神秘思想」
- moments of mysticism → 「神秘的体験のひととき」
- mysterii → 「神秘」または「秘義」※ラテン語
∟『servi servorum mysterii』というフレーズの中に登場した語で、ウェイトによる造語だと思われます。現時点ではこのフレーズのみに使われているので、限定的だと思います。
※参考までに、キリスト教カトリックで使われる言葉『servus servorum Dei(神の僕の僕)』をもじった可能性が高く、〝mysterii〟という語を加えることで、「神秘(秘儀)の僕の僕」のような象徴的意味を持たせていると考えられます。
- mysteries → こちらもかなり幅広い
∟「神秘」「秘儀」「霊的真理」など文脈に応じて(これまでに3回ほど登場)
※秘教的な奥義・象徴の背後にある真理というニュアンスを含む場合もあり
翻訳(意訳?)はまだ途中です。
ですので、今後、新しい理解が生まれる可能性も大いにあり得ます。
ですが、今後の翻訳をより楽しくするためにも、今こそ『オカルト』と『神秘学』の違いを自分なりに把握しておきたい、そう感じました。
両者は、似ているように感じられるかも知れませんが、やはり本質的には異なる『探究』が形になったものだと、そう私は思います。
例えば、、、
・神秘学は、絶対的な存在や真理との〝繋がり〟を目指す体験的且つ内的な探求であり、
・一方オカルトは、象徴体系や秘教的知識を通じて〝世界を読む〟という、どちらかと言えば知的・体系的なアプローチ。
実際にあるもので例えるなら、前者は『瞑想』や『(沈黙である)祈り』、また、私は詳しくはありませんが、数学で有名なあのピタゴラスさんも神秘学派だったそうで、彼の思想はただの数学者ではなく、数学と神秘学が交差するような思想だったそうです。(でもピタゴラスさんはウェイトの時代よりも2500年ほども昔の人だそうです)
また後者であれば、ウェイト=スミスタロットなんかがまさしくそうですよね。
タロットという象徴を通して世界=すなわち『生命の木』というユダヤ教が築き上げたこの世の真理を読む、といった感じのことを指しているのだと思います。
言い換えますと、、、
神秘学は〝なる〟ための道で、オカルトは〝知る〟ための体系。
神秘学は『沈黙』の中に真理を見出し、オカルトは『象徴』の中に宇宙を読む。
このような区別ができるかと思います。
とは言え、実際、19〜20世紀頃の、主に西洋のオカルティズムの文脈では、この2つの分野が重ねて扱われることが多かったようです。
- 神智学(Theosophy)
∟ 東洋の神秘思想と西洋のオカルトを融合 - 黄金の夜明け団(Hermetic Order of the Golden Dawn)
∟ カバラやタロットを通じて〝神的存在との接触〟を目指す - Arthur Edward Waite(ウェイト自身)
∟ タロットを『秘義的な知識』と扱いながらも、その先にある『霊的真理』を見ようとしていた
このように〝別の領域〟ではあるのですが、『混同している』というよりは、『両方を含んでいた』ということが伺えると思います。
実際、ウェイトはオカルティストであると同時に、熱心なキリスト教徒でもありました。
それは、この『The Pictorial Key to the Tarot』を見れば、随所から感じ取れることができると思います。
また、彼の他の著作でも「神との繋がり」や「霊的体験への憧れ」などについては繰り返し語られているそうです。
要は、先ほどのピタゴラスさんと似たような感じで、ウェイトもまたオカルティストでありながら神秘主義者でもあり、『象徴を体系的に読む知性』と『神のようなものと一体化する体験』、その両方を追い求めていた人物だったからこそ、〝mystic〟や〝mysteries〟という言葉を自然に、そして深い意図の元、用いていたのだと思います。。。
※ちなみになのですが、、、正直、私がこれまで訳したもの(『The Pictorial Key to the Tarot(PART1)』Vol.20まで)は、この『神秘学』と『オカルト』との違いを、明確には区別できていませんでした。
自分の行いを棚に上げるわけではありませんが、今思うと、特に初期の頃のものは、例えば〝mystic〟という単語を調べれば、ほとんどが「神秘学」「神秘的な」とされていたので、そこに疑いを持たず、『じゃ、神秘学だね!!』などと訳してしまっていたこともあるかと思います。(私なりに慎重な言葉選びを心掛けているつもりではあるのですが)
そんなことを気にされる方はそう多くないとは思いますが、「このような違いがある」ということを忘れずに、今後も丁寧に、誠実な翻訳をお届けできればと思います。
以上、『オカルト』と『神秘学』の違いについてでした。
あくまで私なりの調査・まとめになりますが、ウェイトの思想を理解する上で、何かしらヒントのようなものになれば幸いです。
第6章:まとめ—ウェイトの思想をより正確に理解するために(Occultism Summary)
〝オカルト〟〝魔術〟〝神秘学〟〝ミステリー〟
このような概念は、至極曖昧なものとして、長年混同され続けてきました。
そろそろ、それぞれが持つ本来の意味に、焦点を当ててみるのも良いのではないでしょうか。。。
『オカルト』に限らず、現代のインターネットでは、まるで根拠のない不確かな情報であっても、〝それっぽく〟並べられていることがよくあります。
検索して上位に出てくるサイトの中には、他のサイトを丸写ししたようなものも多く、閲覧数を狙ったタイトルこそ立派であれ、いざ読んでみるとてんで中身が伴わない――なんていうことも珍しくはありません。
本来なら、淘汰とまでいかなくとも、もう少し統制されていても良いような気がしますが、現実的には難しい話なのでしょう。。。
幸か不幸か「欲しい情報が見つからないのなら自分でやるしかないな」という流れで、この記事を作成するに至ったわけなのですが――おかげで「自分でやって良かった!」と思えるくらいには、今の『新米オカルティスト』という立場の私にとって有益な学びは多くあったと感じています。
なかなか「これだ!!」と思えるような情報が見当たらず、信頼できる根拠を探す作業の繰り返しは本当に苦労しました。
おそらく、自分で言うのもなんですが、この記事で整理した内容は、きっと今後、ウェイトの訳を進めていく上でも大いに役立ってくれるだろうとも思います。(期待!!)
時間は掛かりましたが、魂を込めて作り上げた作品です。
この記事が、みなさんにとって何かしらプラスに働いてくれたら嬉しいです。
製作時間:1ヶ月とちょっと
(2025年5月23日 START)
食べたエブリバーガーの数:およそ30箱



