『The Pictorial Key to the Tarot(PART1)』を解読しながら訳していく Vol.15
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こんにちは。
前回の、自分なりの大発見の余韻が未だ消えず(と言っても昨日のことですが、、、)、「今日も何か面白い発見あるかな?」なんて、期待のような何かに胸を躍らせているところです。
前回は、『確かにタロットの秘義というものは受け継がれ続けている。しかし、それらのほんの一部分が『ラッパ』の如く公にされたところで、知れるのはほんの一部、三分の一にも満たない程度だろう。とはいえ、そうした発表でまた変に騒ぎ立てる人もいるだろうから、タロットに興味のある人たちには前もって警告をしておきましょう。』というような内容でした。
また、この『ラッパ』に込められているであろうウェイトの強烈な皮肉を発見できたことが、あまりにも面白おかしくて、つい「見て見て!!」というような気持ちになってしまい、その『ラッパ』についての考察も挙げました。
最近、ウェイトのおかげ(?)で、これまで関心のなかった分野にも、否応なしに足を踏み入れざるを得なくなっている状況なのですが、それが意外と嫌だなと思うわけでもなく、何かと「面白いな」と感じること(もの)が多いです。
「世界は広いな、、、」と、ただただ感じさせられるばかりです。
さて、今回はどのような内容が描かれているのでしょうか?
楽しみです。
では早速、見てまいりましょう。
今回の一文:受け継がれ続ける秘義と見せかけの公開—タロットの本質はいかに?
今回の一文です。
This is for the simple reason that neither in root-matter nor in development has more been put into writing, so that much will remain to be said after any pretended unveiling.
Arthur Edward Waite
『The Pictorial Key to the Tarot』より
今回は2つに分けて見ていきます。
〝This is for the simple reason that neither in root-matter nor in development has more been put into writing, 〟
〝so that much will remain to be said after any pretended unveiling.〟
では、よろしくお願いいたします。
明かされぬ秘義×明かされる秘義
では、まず〝This is for the simple reason that neither in root-matter nor in development has more been put into writing, 〟です。
いつものように、単語や熟語の意味を整理していきます。
・neither A nor B → どちらも~ない
・root-matter → 根本的な内容(事柄)
・development → 発展、進展
・put into writing → 書き記す、文章化する
※これらはほんの一例です。
では順番に見ていきましょう。
まず〝This is for the simple reason that〟ですが、こちらは「これは~という単純な理由です」というような意味になります。
続く〝neither in root-matter nor in development〟ですが、こちらは「根本的な内容も、発展も」という意味になると思いますが、〝development〟には「進化/発展の過程」というようなニュアンスも含まれるそうで、ちょっとまだ様子見というところでしょうか。
そして〝has more been put into writing〟ですが、こちらはこの部分だけを見れば「もっと書き記す」というような意味になるかと思いますが、〝neither in root-matter nor in development〟が「どちらも~ではない」という否定文になっているため、ここでも否定の形になります。
またみんな大好き受動態でもあり、やや否定形+受動態+現在完了ということで「それ以上は書き記されていない」というような意味になるかと思います。
なんとなく、以前『真のタロットとは言語を持たない』と言っていたような一文に似ている気がします。
では、まとめてみましょう。
〝This is for the simple reason that neither in root-matter nor in development has more been put into writing, 〟
→ これは、根本的な内容や、進化の過程においても、それ以上のことが書き記されていないという単純な理由である。
珍しく普通の文章、、、と言うと語弊がありますが、でもやっぱり、このような真っ直ぐな文章は珍しく思ってしまいます。
それほど普段の文章が、複雑、難解、ややこしい、遠回し、、、なのだと言いたくなりますが、これを狙ってやっていることだと感じ取れるので、ただただ頭が下がる思いです。
では後半も見ていきましょう。
見せかけの公開—語られぬ真実は残り続ける
では、後半の〝so that much will remain to be said after any pretended unveiling.〟を見ていきましょう。
念のため、使われている単語の意味も確認しておきます。
・so that → ~するために、その結果~
・remain → 残る、存続する
・to be said → 言われるべきことがある
・pretended → 見せかけの、偽りの
・unveiling → 公開、発表
※これらはほんの一例です。
ウェイトは、序盤から、「覆い隠された神秘」みたいなことを表す単語として、〝veil〟を用いることが割と多いなと思っていたのですが、その〝veil〟って思えば動詞だったんですね。
訳しておきながらなんですが、あまりそういう文法的なことをいちいち考えて訳せるほど英語に詳しくないので、この〝unveiling〟という単語を見て「ん?ヴェールって名詞だけじゃないんだ?」という気持ちになってしまいました。(〝un〟は「どうせ否定の意味になるだけだろう」という感じで、あまり目に入っていなかったようです。。。)
ですが、よくよく考えてみたら、多分これまでの〝veil〟が動詞で、この〝unveiling〟は名詞なんですね。
てっきり『(un)veil+ing』という現在進行形だと勘違いしてしまって、軽いパニックに陥っていました。。。
では見ていきましょう。
〝so that much will remain to said〟ですが、こちらは「その結果、言うべきことが多く残っているだろう」というような意味かと思います。
そして〝after any pretended unveiling〟ですが、こちらは「どのような見せ掛けの公表の後でも」というような感じでしょうか?
若干、皮肉というか、嫌味のような雰囲気が漂っています。。。
では、まとめてみます。
〝so that much will remain to be said after any pretended unveiling.〟
→ その結果、どのような見せ掛けの公表があったとしても、言うべきことは多く残っているだろう。
という感じでしょうか。
まぁ、どちらも意味はわかりますね。
なんだか今回は平和です。
ウェイトの一文では数少ない平和ですので、なんだか拍子抜けしてしまいますね(笑)
まとめ|結論・解説・考察
では、改めて今回の一文をご紹介します。
This is for the simple reason that neither in root-matter nor in development has more been put into writing, so that much will remain to be said after any pretended unveiling.
Arthur Edward Waite
『The Pictorial Key to the Tarot』より
そして、今回のこれまでの訳です。
→ これは、根本的な内容や、進化の過程においても、それ以上のことは書き記されていないという単純な理由である。
→ その結果、どのような見せ掛けの公表があったとしても、言うべきことは多く残っているだろう。
また、これまでの流れも把握できた方がわかりやすいと思うので、改めて前回の結論もお伝えしておきます。
とはいえ、崇高なるタロットにおいて伝承される秘義が存在するという事実は変わりなく、その神秘のうちのごくわずかな断片であるにも関わらず、『ラッパ』の如く公にされる可能性がある以上、それに先んじ、このような事柄に関心を持つ者たちに警告しておくことが望ましいだろう。いかなる啓示も、真のタロットの象徴においては、地と海の三分の一、及び天の星の三分の一程度しか含むに過ぎないのだから。
最後に、これらの考察を踏まえ辿り着いた、当サイトの結論(意訳)がこちらです。
これは単純に、根本的な内容や、進化の過程についても、それ以上のことが書き記されていないため、仮にそのような見せかけの解明が公に行われたとしても、なお語られるべきことは多く残されていると言えるからである。
はい、このような形になりました。
今回はあまり解説するようなことがないのですが、1つポイントとして言うのであれば、〝unveiling〟でしょうか。
単語整理のところでは「公開する」「発表する」と記載しましたが、それは間違いではないのですが、数ある「公開/公表/発表」という単語の中でも〝unveiling〟を選んだのは、やはり道中お伝えしましたように、これまでは秘密にされていた部分が、一部分だとしても公にされてしまう、、、ということを表現したかったのかな?と感じたので、『解明が公に行われたとしても』というような訳にしました。
またAIなんかには「進化ではなく、発展だ!!」と〝development〟の訳を指摘されたのですが、個人的には「発展」と言うと、物凄く商業っ気(商売っ気?)が強い気がしたので、これまでのウェイトを思い返すと「発展」は少し違う気がしました。
本当なら「変容」などと言った方がウェイト好みな気もするのですが、それもまた少しやり過ぎ感があって、、、
ですので、ほとんどなんとなくですが、私的には「進化」がぴったりかなぁと思いました。
いずれにしても、これまでのタロットの内容については、大したことが書かれていないというようなことを言っていて、一体何に書き記されていないと言っているのかはわかりませんが、兎にも角にも「そんなんではわかりっこないよー」ということを言っているのかな?と思います。
「へーんだ!!」みたいな風に聞こえるのは私だけでしょうか?
なんか物凄く人間らしくていいですよね。。。
では、今回はこれで終わりになります。
このようなストレートな文章だとこんなにも早く終わるんですね。。。ふふっ。
最後まで見てくださり、ありがとうございました。
また次回。


