『The Pictorial Key to the Tarot(§2 TRUMPS MAJOR)』翻訳・解読【隠者】Vol.10
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こんにちは。
『タロットの世界』へお越しくださり、ありがとうございます。
ついに「隠者」が最終回となります(拍手)。
もちろん、『The Pictorial Key to the Tarot』はまだまだ続きますが、あまりにも「隠者」が長かったため、こうした〝一段落〟を迎えられることが嬉しく感じます。
何事も一休み、一休み。
「ほっ♪」とできる時間は心地良いものですよね。
では「隠者」最後の一文、早速見ていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
前回の記事はこちら
今回の文章:古めかしい固定観念を刷新――ウェイトによる再定義
今回扱う一文です。
(b) because in order to remedy the imperfections of the old notions it is highly needful, on occasion, to empty terms and phrases of their accepted significance, that they may receive a new and more adequate meaning.
※原文にある改行時に用いられるハイフン(-)は省略しています。
Arthur Edward Waite
『The Pictorial Key to the Tarot』より
今回もこの一文だけなので、このまま読み進めていきます。
まずは、単語等のチェックから行ってまいりましょう。
・in order to → ~するために
・remedy → 治療法、改善する、補う、修正する、救済策
・imperfections → 不完全さ、欠点
・notion(s) → 概念、考え、観念
・occasion → 場合、機会
・on occasion → 時には、場合によっては
・terms → 用語、言葉
・phrases → 言い回し、慣用句
・accepted → (一般的に)受け入れられた、習慣的な
・significance → 意味、重要性、意義
・receive → 受け取る、与えられる、授かる
・adequate →適切な、十分な
※ここでは一般的なものを挙げています。
「ほとんどじゃん」という声が聞こえてきそうですが、ご容赦ください。
今回は、一瞬どう読むのか躊躇ってしまう単語も多かったです。
では、参りましょう。
まず〝because in order to remedy the imperfections of the old notions〟ですが、こちらが「何故なら(二つ目の理由は)、古い概念の不完全さを改善するために」というような意味です。
なんとなくもう、どんなことが語られるのか想像がつきますよね。
続いて〝it is highly needful, on occasion〟ですが、こちらが「時には、それが非常に必要となるからであり」という意味です。
次に〝to empty terms and phrases of their accepted significance〟ですが、こちらが「言葉や表現を、それらが一般的に受け入れられている意味を空にすること」というような意味だと思います。
ちなみに〝term〟には、物凄く多くの意味があります。
また、車を運転される方であれば馴染みのある〝empty〟ですが、ウェイトもまさに「空っぽ」という意味で用いていると思いますが、言わば、長年の溜まりに溜まった膿(表面的な解釈)のようなものを一度取り除いて空にする、というニュアンスを込めていると思います。
最後に〝that they may receive a new and more adequate meaning〟とありまして、こちらが「それらが新しく、より適切な意味を受け入れられること」というような意味です。
ここでの〝may〟は「~かも知れない」という推量ではなく、「~できるように」という目的を表す語として使われています。
基本的に、現代英語ではあまり使われない表現なのですが、ウェイトの文脈における〝may〟には少し注意が必要です(過去にも同様の〝may〟を含む文章がありました)。
なんとなく、今回の一文も文面通り受け取って良さそうですね。
では、一度まとめてみます。
〝(b) because in order to remedy the imperfections of the old notions it is highly needful, on occasion, to empty terms and phrases of their accepted significance, that they may receive a new and more adequate meaning.〟
→ 何故なら、古い概念の不完全さを改善するために、時には、言葉や表現を、それらが一般的に受け入れられていな意味を空にすることが非常に必要であり、それらが新しく、より適切な意味を受け入れられるようにするためである。
このような感じでしょうか。
最後にもう少しだけ整えて、今回は終わりにしたいと思います。
では、まとめに入りましょう。
まとめ
改めて、今回の一文をご紹介します。
(b) because in order to remedy the imperfections of the old notions it is highly needful, on occasion, to empty terms and phrases of their accepted significance, that they may receive a new and more adequate meaning.
Arthur Edward Waite
『The Pictorial Key to the Tarot』より
また、これまでの流れも把握できた方がわかりやすいと思うので、前回の結論もお伝えしておきます。
(a)何故なら、心が公平であればあるほど、今の世界を哀れに荒廃させているのが悪徳なのか下品さなのか、その見極めが、時として一層困難に感じられるからである。
そして、今回のこれまでの訳です(多少不自然でも、なるべく原文に手を加えずダイレクトに訳したものになります)。
→ 何故なら、古い概念の不完全さを改善するために、時には、言葉や表現を、それらが一般的に受け入れられていな意味を空にすることが非常に必要であり、それらが新しく、より適切な意味を受け入れられるようにするためである。
最後に、本文の内容をより忠実に整えた(当サイト比)訳がこちらです。
(b)(第二の理由は)古い概念の欠点を補うためには、時として、習慣化された言葉や表現の意味を一度取り除くことが必要不可欠であり、新しく、より相応しい意味を受け入れられるようにするためである。
はい、そこまで差があるわけではありませんが、このように整えました。
はて…難易度7~9.5もありましたでしょうか。
確かに、AIは間違ったこともよく言いますが、これは大誤算ではないでしょうか。
まっ、ですが、物凄く難しいよりは良かったかも知れないですね。物凄く覚悟していましたから。(笑)
今回も、そこまで複雑な内容ではなかったので解説は不要かと思います。
最後に一言申し上げたいのですが、ウェイトは「時として(On occasion)」と付け加えていますが、これまでウェイトの一文一文と真摯に向き合ってきた私としましては、「いや、いつもでしょ?」と思ってしまいました。
ということで、10回にも渡り「隠者」を紐解いてきたわけですが、いかがでしたでしょうか。
約1ヶ月近く「隠者」と過ごしてきましたが、それはもう大好物のお菓子〝冬のくちどけ(ポッキー)〟を何箱食べたかわかりません。

つまり、物凄く頭を使ったと言いたいのです。
スピノザの『心身平行論』とまではいかないかも知れませんが、気付くとすぐなくなってしまっているんですよね。
「あれ?今開けたばっかじゃなかった?」と思うことはしょっちゅうです。
であるからこそ、私はウェイトの『四大枢要徳』はとても説得力があるなぁと思ってしまいました。
何故なら、行動を起こす際、必ずしも思考が先とは限らない。
もっと言うと、思考を使う以前に身体が動いていることは珍しいことではないと言い換えられるのです。
というわけで、私は今しばらくスピノザにも熱意を注ごうと思います。
本当に、ぜひみなさんにもおすすめしたいです。
では、今回はここまで。
最後まで見てくださり、ありがとうございます。
いよいよ、次回は新しいカードに突入します。
また次回、お会いしましょう。

